研究分担者 |
水谷 明 学習院大学, 理学部, 助教授 (80011716)
片瀬 潔 学習院大学, 理学部, 助教授 (70080489)
飯高 茂 学習院大学, 理学部, 教授 (20011588)
三井 孝美 学習院大学, 理学部, 教授 (20080484)
大津賀 誠 学習院大学, 理学部, 教授 (30033765)
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研究概要 |
本年度に行った研究の概要は次の通りである。 1.シュレ-ディンガ-作用素のスペクトル理論・散乱理論。関数解析的方法の応用面では,滑らかな摂動とシュレ-ディンガ-方程式の平滑化効果に関する研究により新しい知見が得られた。多体問題に関する諸問題の研究はなお将来に課題を残した。関連して,複素解析的方法,実解析・ポテンシャル論的方法の適用可能性(重み付きノルム評価と極限吸収原理等)についての研究を継続した。 2.数値解析におけるスペクトル法と高速フ-リエ変換(FFT)。シュレ-ディンガ-作用素の固有値問題への応用の研究に引続き,非線形シュレ-ディンガ-方程式の解の数値計算,特に爆発解の漸近形の数値計算への応用の研究に着手した。計算区間の局所化に際しての境界条件の取扱に関してある知見を得たが、なお精密化の必要がある。今後はこれらのスペクトル法の適用例をもとに,やや一般的方向に研究を広げる予定である。一方,計算機に関連する研究として、抽象的な数学をプロログを用いて計算機上で実現する研究を行い,まとまった成果を得た。 3.関連する研究として、レンズ空間の分類に関する位相的整数論的方法による研究も継続され,一つのまとまりを得た。更に,解析数論に関する総合的研究も行われた。スペクトル理論における小分母の問題は超越数の問題とがあり,その研究に参加することは,このグル-プの将来の課題である。
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