主目的であった非有界関数をシンボルに持つ作用素がコンパクトになるための条件は新たには得られなかった。しかしそのアプロ-チの主要な1つである内部関数の研究に関しては大いに進展させることができた(これも当初の研究目的の1つ)。 1.有界解析関数環の極大イデアル空間における点列が補間点列になる十分条件を2つ得た。Proc.Amer.Math.Soc.に投稿中。 2.ダグラス環のボ-ゲン拡大について、今までの結果を拡張する形の定理を得た。Michigan Math.Jour.に投稿中。 3.ダグラス環が極大部分ダグラス環をもつ時の完全なる特徴づけをC.Guillory氏と共同研究で得た。Proc.Amer.Socに投稿中。 4.極大イデアル空間に回転が導入され、そのorbitとShilov境界の関係についての定理を得た。Bull.London Math.Soc.に投稿中。 5.解析関数よりなる空間、ブロッホ空間等についてそれを決定した。Math.Japonicaに投稿中。 6.解析関数よりなる空間の閉単位球における、support点及びextreme点の関係についての定理をR.Younis氏との共同研究で得た。Proc.Cambride Philos-Soc.に投稿中。 7.Hoffmanの分解定理を拡張する形で、ブラシュケ積のいくつかの分解定理を得た。又それはH^∞+Cにおける分解定理の精密化でもある。準備中、Trans.A mer.Math.Soc.に投稿予定。
|