研究分担者 |
宮本 定明 徳島大学, 工学部, 教授 (60143179)
今井 仁司 筑波大学, 電子情報工学系, 講師 (80203298)
稲垣 敏之 筑波大学, 電子情報工学系, 助教授 (60134219)
小柳 義夫 筑波大学, 電子情報工学系, 教授 (60011673)
池辺 八洲彦 筑波大学, 電子情報工学系, 教授 (10114034)
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研究概要 |
本研究では,種々の自由境界をもつ偏微分方程式を数値的に解くための方法を考案した。 (1)平衡プラズマ形状の決定については,Domidovがホドグラフ変換を用いた方法を提案しているが,この方法は容器の形状が多角形の場合に限られる。我々は,多角形でない容器に拡張して,等角写像を用いる新しい方法を考案し,その有効性を確かめた。 (2)1塊平衡プラズマ形状の分岐現象については,Domidovや今井・河原田によって調べられている。我々は,2塊プラズマも考慮して,1塊と2塊のプラズマ形状の分岐現象を解明した。数値計算の結果によれば,問題が単純であるにもかかわらず,多くのタイプの分岐が生ずることが判明した。 (3)自由境界問題における解曲線の上の分岐点を見つける方法を考案した。この方法では,解曲線に沿って,線形化した問題の最小固有値を計算して,それが0になる点を分岐点とする。数値計算によって,この方法の正しさを確かめた。 (4)微小ノズルから噴出する流体の液滴形成の数値シミュレ-ションを行うための方法を考案した。境界適合法を用いてナビエ・スト-クス方程式を解く。一方,MAC(marker and cell)法の考え方を用いて,液滴の分離する時刻と場所を判定する新しい方法を考案した。 (5)ランチョス法は大形疎行列の固有値問題に用いられる。我々は,ランチョス法における新しい再直交化を提案した。この方法ではランチョスベクトルの直交性の崩れをある漸化式を使って検出する。直交性の崩れが検出されると適当なリッツベクトルがリッツ値の収束を調べることによって選ばれ再直交に用いられる。この方法の特徴は,ユ-ザ-の欲しいだけの数と精度の固有値が得られることである。
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