研究課題/領域番号 |
01540192
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
西岡 國雄 東京都立大学, 理学部, 助教授 (60101078)
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研究分担者 |
高桑 昇一郎 東京都立大学, 理学部, 助手 (10183435)
山下 慎二 東京都立大学, 理学部, 助教授 (30087019)
高井 博司 東京都立大学, 理学部, 助教授 (60110847)
青木 統夫 東京都立大学, 理学部, 助教授 (60087020)
村田 實 東京都立大学, 理学部, 教授 (50087079)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 有限加法的測度 / A-過程 / 確率積分 / Girsanovの公式 |
研究概要 |
研究計画に於ける「正定でなく全変動が非有界」な“確率速度"の確率論的手法の試みの結果を述べる。 多次元空間で定係数高階楕円型微分作用素Aに対し発展方程式〓u=Auを考える。これの基本解をp(t.x.y)とする。p(t.x.y)dyはR^n上の有界な測度であるが、真の意味で“符号付き測度"となっているので、p(t.x.y)dyから適当な関数空間上の完全加法的測度を構成することはできない。しかし有限加法的な測度は簡単に構成でき、それをA-過程と呼ぶ。 通常のマルコフ過程に対してはFeynman-Kacの公式、Girsanovの公式が証明されているが、疑似マルコフ過程であるA-過程に対しても、同様の公式が証明された。これらの公式では、マルコフ過程の道に沿っての積分=経路積分の正当化が鍵であるが、A-過程に対し、“弱い意味の極限"という概念を導入することに依り、経路積分の正当化に成功した。このA-過程の経路積分を使う事によって、通常の型のGirsanovの公式だけでなく、拡張されたGirsanovの公式が得られた。つまり、Aの階数より低い項だけでなく、Aと同じ階数の項も変係数とする高階放物型方程式の初期値問題の解が明確な型でえられた。 この解の表現形式は、解の性質を調べるのに都合の良いもので、次の結果が証明された:この放物型方程式が低階項をもたないとき、(1)t→〓で解は定数に一様集来する。(2)その定数は、係数・初期条件より計算できる。
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