研究課題/領域番号 |
01540199
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
内村 桂輔 東海大学, 理学部, 助教授 (20092835)
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研究分担者 |
土屋 守正 東海大学, 理学部, 講師 (00188583)
岩田 茂樹 東海大学。大型計算機センター, 助教授 (80102028)
永瀬 輝男 東海大学, 理学部, 助教授 (90164425)
渡辺 敬一 東海大学, 理学部, 教授 (10087083)
成嶋 弘 東海大学, 理学部, 教授 (90056200)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | フラクタル / 2変数 / 複素力学系 / 複素共役 / カオス / チェビシェフ多項式 / 不動点 / 2周期点 |
研究概要 |
M.F.Barnsly達、はフラクタルと無限行列の研究の中で、フラクタルと1変数チェビシェフ多項式の関係を明らかにした。チェビシェフ多項式は、三角関数のn倍角の公式を多項式であらわしたものとも考えられる。n倍角はカオス、フラクタルの典型的な一例である。 2倍角の公式は私の研究計画の中に位置づけると、2次の非線形方程式になる。2次を拡張することが本研究のテ-マであるが、ここでは、1変数のチェビシェフ多項式を2変数に拡張することを考えた。それは、3次の非線形方程式の特殊な場合にあたる。 複素力学系の研究は、今まで1変数の2、3、4次の多項式や、整関数など、正則な1変数関数の性質をしらべていたが、上述のように、チェビシェフ多項式を2変数に拡張することを通じて、次のような複素力学系の考察に至った。F_C(Z)=Z^2-cz,ここでzはzの複素共役をあらわす。これは良く知られた力学系f(z)=z^2+c2変数への拡張である。この複素力学系F_C(Z)について、以下の結果が得られた。cの値はここでは、実数とした。1、力学系F_C(Z)の不動点、2周期点を完全に決定した。そして、cの値により、それらが吸引的になる場合、反発的になる場合、鞍点形になる場合の分類を行った。2、c=2の時の吸引的領域とカオス的領域を決定した。SteinerのHypocycloidが本質的なことを示した。3、無限遠点の鉢が連結になるcの値と、それが、非連結になるCの値を決定した。 これらの結果は、f(z)=z^2+cの結果と合う部分が多い。さらにc=3/4の時のF_c(z)の鉢の様子をコンピュ-タ-グラフィックスであらわすと、規則的な図形とフラクタル図形が一体となり、興味深いものである。
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