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高スピン偏極核のβ崩壊とカビボ角

研究課題

研究課題/領域番号 01540235
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

永井 泰樹  東京工業大学, 理学部, 教授 (80028240)

研究分担者 鳥山 保  東京工業大学, 理学部, 助手 (40016176)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
キーワード高スピン偏極核 / β崩壊 / カビボ角 / フェルミ結合定数 / ガモフ・テラ結合定数 / 偏極陽子 / 非対称パラメタ- / 偏極移行量
研究概要

本研究の目的は、高スピン(J)偏極核を生成し、放出されるベ-タ線の非対称度を測定して、フェルミ結合定数を求める点にある。高スピン(J)状態では、超強磁場が作られ、その影響で核子が相転移を起こし、カビボ角が消失する事が期待されている。実際、J=3/2の^<35>Arのフェルミ結合定数は、カビボ角が消失したと考えられる値が報告されている。そこで、我々は、先ず^<35>Arの値を、独自の方法を開発して検証する事を目的にテスト実験を行った。
この実験は次の様に行われた。
1.10MeVのチョップされたパルス偏極陽子(〓)をClガスタ-ゲットに照射する。このためチョッパ-は自作のものであり、ビ-ムは3.2秒照射、次の3.2秒は、ビ-ムオフしその間測定、の繰返しである。
2.^<35>Cl(〓,n)反応で、スピン偏極核^<35>Arを生成し、その偏極は、外磁場(±300ガウス)により保持した。
3.得られた^<35>Arの偏極度は、〜9%であった。こさは、^<35>ClのJ=1/2状態へのガモフテラ-ベ-タ遷移に対するベ-タ線非対称度の測定より求めたものである。この時、ベ-タ線は、散乱槽上下にセットしたΔE-Eタイプのプラスチックシンチレ-タ-により検出した。またガンマ線はGe検出器で検出した。
4.次いで^<35>Clの基底状態(J=3/2)へのベ-タ線非対称度の測定を行った。その結果、この遷移に対するガモフテラ-遷移強度とフェルミ遷移強度の分離ができた。
5.そして、すでに測定されている。^<35>Arの半減期、Q値、分岐比をもとに、J=3/2→J=3/2遷移に対するフェルミ結合定数の予備的値を得た。
6.ところでこの実験では、測定系に起因する非対称度がどの程度補正されているかが重要である。この点に関し、我々は、無偏極陽子を用いて実験しており、前述の補正は完全になされていると考えている。
今後は、このテスト実験の成功をもとに、より統計を増やすことを目標に本実験を行う。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Nagai: "Fermi Coupling Constant Deduced From the ^<35>Ar Decay" Nuclear Physics.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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