研究課題/領域番号 |
01540241
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大貫 義郎 名古屋大学, 理学部, 教授 (90022532)
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研究分担者 |
森田 克貞 名古屋大学, 理学部, 助手 (60022688)
長谷部 勝也 愛知大学, 教養部, 教授 (90228461)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1989年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 確率量子化法 / ウィグナー型交換関係 / アノマラス交換関係 / ゲージ理論 / フラクショナル・スピン / ポアンカレ群 / ガリレイ群 / 確率量子化 / 無限成分波動方程式 / 2+1次元時空 / g数 / 経路積分 / ガリレイ変換 / 自己共役性 / ランダウ・ゲージ / シュヴィンガー・ダイソン方程式 / 紫外固定点 / アノーマリ |
研究概要 |
場の量子論は、微視的世界の記述において最も基本的でしかも不可欠の役割を担っている学問分野である。その歴史はすでに60年を越え、この理論に関しまたこれを用いての厖大な研究がなされてきたにもかかわらず、基本的な構造には未解明な点が多く残されている。しかも將来発見されるであろう極微の世界の物理法則が、この分野の将来像と密接に関連するであろうことは、強く予想されるところである。本研究においては、このような場の量子論にかかわる基礎的な諸問題を多面的にしかも自由な視点から取り上げて追究することを試みた。その第一は量子化に関する問題で研究成果報告書の(I)の3)、7)〜10)、(II)の2)、3)、5)、6)、(III)の1)、3)がこれにあたり、ウィグナー型量子化に現われる演算子の数学的な構造の解明、確率量子化法によるアプローチ、経路積分法の諸問題、アノマラス交換関係などが論ぜられた。第二には低次元時空とくに2+1次元時空における相対論的な粒子像および対応する場の量子論の研究である。同報告書の(I)の2)、4)および(II)の4)がこれにあたり、質量0で特異なスピンを持つ粒子の共変形式を除いて、フラクショナル・スピンの粒子を含め共変形式および場の量子化に関して完全な結論が導かれた。第三はゲージ理論におけるシュヴィンガー・ダイソン方程式を用いての非摂動論的アプローチであって、報告書の(I)の5)、6)においてこれが論ぜられた。第四は、対称性に関する問題で、2+1次元ポアンカレ群の表現論、およびガリレー群の共変的記述が取り上げられ、前者は報告書の(I)の4)と(II)の4)また後者は(I)の1)と(III)の2)で議論されている。この2年間にわれわれが取り上げ論じ得た範囲は限られてはいるが、以上の成果はこの分野の発展に種々寄与し得るものと期待している。
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