研究課題/領域番号 |
01540275
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
金森 順次郎 (金森 順治郎) 大阪大学, 理学部, 教授 (10028079)
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研究分担者 |
赤井 久純 奈良県立医科大学, 助教授 (70124873)
菊池 誠 大阪大学, 理学部, 助手 (50195210)
五十嵐 潤一 大阪大学, 理学部, 助手 (20127179)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 合金の強磁性 / 非金属元素 / 分子動力学法 / Ni化合物 / 金属ー絶縁体転移 / 高温超伝導 / 光電子分光 / 多体効果 |
研究概要 |
1.非金属元素B、C、N…等と遷移元素の合金の強磁性およびアモルファス形成の機構FeーN、C、B系での強磁性増強について、典型元素が最近接の鉄原子の電子構造をコバルト原子に類似のものに変え、これらが、体心立方の鉄コバルト合金でコバルト原子が周辺の鉄原子の磁気モ-メントを大きくするのと同じ機構で、典型元素から遠い鉄原子の磁気モ-メントを大きくするという提案をし、論文として発表した。この機構を実証するために、Feー典型元素系について第3、4近接までの鉄原子への影響を見ることのできる人工格子を考案し、周辺鉄原子の位置の緩和を取り入れることが可能なKKRバンド計算のプログラムの準備を行った。またアモルファス形成については、合金および不純物を含む系での原子位置の移動について、構成原子の任意の位置での電子構造計算を可能にする新しい方法を提案した。いずれも具体化な計算結果を91年度中に得るべく努力中である。 2.化合物電子系 高温超伝導酸化物での頂点酸素での空孔分布とスピン相関およびそれが大きく関係するLa_2MO_4(M=Cu,Ni)のLa核磁気共鳴で測定される内部磁場の生成機構の解析を、クラスタ-模型のハミルトニアンの厳密対角化を通じて行った。この結果内部磁場の実測値の定量的説明と共に、電子相関の重要性を明白にした。また高温超伝導銅酸化物の光電子分光の解析を、空孔の遍歴性と空孔間の相互作用を厳密に取扱って行い、終状態での空孔分布とスペクトルとの対応を明らかにした。以上の研究はすでに論文として発表した。ニッケル化合物での絶縁体ー金属転移を、同じくクラスタ-模型のハミルトニアンの厳密対角化を用いて行い、ニッケル原子の磁気モ-メントは大きいがモ-メント間の相関が小さくなった状態が金属ー絶縁体転移での金属状態に相当するという予想に到達した。現在論文準備中である。
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