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中性子散乱による酸化物超伝導体中の銅原子の振動モ-ドの研究

研究課題

研究課題/領域番号 01540285
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 固体物性
研究機関高エネルギー物理学研究所

研究代表者

池田 進  高エネルギー物理学研究所, ブースター利用施設, 助教授 (80132679)

研究分担者 新井 正敏  高エネルギー物理学研究所, ブースター利用施設, 助手 (30175955)
古坂 道弘  高エネルギー物理学研究所, ブースター利用施設, 助手 (60156966)
三沢 正勝  高エネルギー物理学研究所, ブースター利用施設, 助教授 (80005941)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード酸化物高温超伝導体 / 中性子散乱
研究概要

酸化物超伝導体の中性子散乱研究は主に低いエネルギ-(100meV以下)で行われてきた。これらの研究をもとにして、色々な理論が現在提案されている。しかし、まだ決め手になる理論が確立されていないのが現状である。最近、池田等はeV中性子を用いて酸化物超伝導体のなかの各エレメントの平均運動エネルギ-の測定に成功し、これらのなかの銅原子の運動が異常であるという新しい実験事実を示した(KEK Preprint 88ー40 september 1988)。この実験結果によると、酸化物超伝導体中の銅原子の振動モ-ドは100meVをこえる高エネルギ-(約150meV程度)まで存在する可能性があることになる。この銅原子の高エネルギ-励起の真偽をeV中性子分光器又は通常の非弾性中性子散乱装置によって確認するのが本計画の目的である。本計画の特徴は、銅原子が関与する振動モ-ドを明瞭に識別するために銅のアイソト-プ(Cuー63、Cuー65)を使うことである。二つのアイソト-プの中性子散乱断面積はそれぞれ約5バ-ン、約15バ-ンであり約3倍の違いがある。このことから、Cuー63及びCuー65それぞれからなる超伝導の性質の全く同じそれぞれの酸化物超伝導体試料を作り、それぞれについて中性子散乱実験を行えば、二つの中性子散乱の差から、酸化物超伝導体中の銅原子が関与する振動モ-ドだけが測定されることができるのである。上記の実験を実現するために、アイソト-プCuー63およびCuー65をそれぞれを用いて酸化物超伝導体YBaCuOを東北大学及び北海道大学で作製した。それぞれの超伝導転移温度は約90度Kで殆ど同じであった。これらを用いてeV中性子散乱実験を行った結果、計画どおり銅原子が関与する運動だけを取り出すことに成功した。この結果は現在解析中であるが、他の原子からの散乱の影響を受けない信頼性の高いデ-タと考えられている。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Ikeda: "eV neutron scattering from YBa_2^<63>Cu_3O_7and YBa_2^<65>Cu_3O_7" J.Phys.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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