研究課題/領域番号 |
01540288
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
海老沢 丕道 東北大学, 工学部, 助教授 (90005439)
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研究分担者 |
伊沢 義雅 広島大学, 工学部, 助教授 (10006265)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | コンダクタンスの量子化 / コンダクタンスのゆらぎ / コヒ-レント状態 / 回路方程式 / 多端子素子 / リ-ド線の役割 / 端子の役割 / 超伝導線を持つ微細構造 |
研究概要 |
(1)Ballistic領域での量子伝導現象に対する磁場効果の取り扱い法が提出され、コンダクタンエンスの量子化への効果が解析的に計算され、その他にも有効な応用が出来る事が指摘された(伊沢)。すなわち、既に伊沢によって導入されたコヒ-レント状態の方法を用いると、細いチャンネルの幅を決めるポテンシアルが無限に切り立った井戸型の時のコンダクタンスが計算できた。また調和ポテンシアルを用いた数値評価は、実験での跳びの位置を定性的に説明した。この方法はまた、電子波の、焦点に集まる効果や、ホ-ル効果の欠落などのballistic領域での重要な特徴を論ずるのに役立つ事が指摘された。 (2)ballistic領域での回路論が展開され、二端子、多端子系の回路方程式が導かれた(伊沢)。試料と外界(これを理想化して、リザ-バ-とする)との間に存在するリ-ド線の役割が明らかにされ、電流の流れている状態のハミルトニアンが用いられたことが特徴で、リザ-バ-とリ-ド線の間についても散乱理論を適用することにより、二端子及び多端子素子の体系について導かれた回路方程式は、Buttikerの理論式とは多チャンネルの場合に異なり、新しい結果である。 (3)拡散領域における端子の役割、異なる性質の試料の接合部における理論の問題点が明らかになり、特に超伝導線を持つ微細構造体のコンダクタンスのゆらぎの評価が与えられた(海老沢)。これにより位相のコヒ-レンスについての理解が深まった。
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