研究課題/領域番号 |
01540296
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 一雄 (1991) 名古屋大学, 教養部, 教授 (10022542)
三宅 和正 (1989-1990) 名古屋大学, 教養部, 助教授 (90109265)
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研究分担者 |
三宅 和正 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (90109265)
平島 大 名古屋大学, 理学部, 助手 (20208820)
松浦 民房 名古屋大学, 理学部, 助教授 (10022609)
柏村 昌平 名古屋大学, 教養部, 教授 (80023563)
佐野 和博 三重大学, 教育学部, 助教授 (40201537)
山田 一雄 名古屋大学, 教養部, 教授 (10022542)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | 強相関電子系 / 重い電子系 / 銅酸化物超伝導体 / ク-パ-対とボ-ス凝縮 / フェルミ液体論 / ハバ-ド模型 / tーJ模型 / dーp模型 / pーd模型 / 異方的超伝導 / ハバ-ドモデル / tーJモデル / 高温超伝導 / フェルミ液体 / フラストレ-ション |
研究概要 |
この研究の主な目的は、希土類(Ce,Yb)やアクチナイド類(U,Np)を含む金属間化合物に広く認められる重い電子系、高温超伝導体としての銅酸化物など、いわゆる電子相関の強い系のノ-マル状態の示す異常とその超伝導発現機構とを理論的に解明することであった。この研究において、主に以下のような成果が得られた。強相関電子系に共通の電子の遍歴性と局在性の二重性という特徴をあらわに取り込んだ量子力学的現象論の遍歴・局在双対性理論にもとづいて、重い電子系で観測されているメタ磁性の系統的な性質および弱い反強磁性の起源、更には銅酸化物のノ-マル状態の磁化率の異常が理解できることを示した。銅酸化物のCuO_2平面の電子のよいモデルと見なされているdーpモデルの物性を系統的1/Nー展開の方法により研究し、超伝導に関与すると考えられる電子状態と電荷揺らぎの性質を明かにした。また、強相関電子系の最も単純化されたモデルとしての量子ハイゼンベルグスピン系とtーJモデルの性質を数値的対角化の方法により研究し、これらの系において量子スピン液体状態の実現および電荷とスピンの自由度の分離に対してフラストレ-ションの影響がどのように現れるか検討した。さらに、2次元超伝導の基礎理論の観点からク-パ-対凝縮とボ-ス凝縮のクロスオ-バ-に対する2次元ゆらぎの効果に関する研究を進め、低温でのfixed pointとして「複合ボゾンのボ-ス凝縮」の他に「フェルミ液体的」なものが存在すること見いだすとともに、2次元超伝導ゆらぎに対するモ-ド結合理論を構築した。
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