研究課題/領域番号 |
01540314
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理学一般
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
端 恒夫 京都大学, 理学部, 教授 (10025231)
|
研究分担者 |
村本 孝夫 滋賀大学, 教育学部, 教授 (80024925)
藪崎 努 京都大学, 理学部, 助教授 (60026127)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | レ-ザ-分光 / コヒ-レント過渡現象 / 光学的磁気共鳴 / 位相緩和 / フォトンロッキング |
研究概要 |
フォトンロッキングを達成するためには位相緩和についての詳しい情報が必要である。試料として用いたPr^<3+>:LaF_3では、光遷移及びPr核NMRの位相緩和は、何れも周りのF核による局所磁場の揺動によるとされている。そこで、先ずPr核NMRのスピンロッキング及び2-パルスエコ-、多重パルスエコ-、ステイミュレ-トエコ-信号をラマンヘテロダイン法を用いて検出し、Pr核NMRの位相緩和について詳しく調べた。その結果、位相緩和はスペクトル拡散によるものであることを見いだした。 スピンロッキングを達成した後、回転系断熱消磁に対応する操作を行い固体NMRと類似の現象が起こることを観測した。 光遷移についても2-パルスフォトンエコ-、ステイミユレ-トフオトンエコ-についての詳細な測定を行い位相緩和の機構は同様なスペクトル拡散であるという新しい事実を見いだした。この結果は、光学的ブロッホ方程式の破錠として理解されていた飽和現象の従来の解釈は誤りであることを指摘するものである。 既設のcw色素レ-ザ-(SP-380D)にfast servoを付加し、レ-ザ-スペクトル幅を30KHz程度にすることが出来た。またレ-ザ-出力を超音波光変調器(AO)を通して取り出し変調高周波の位相を変化させることにより光の位相を制御し得ることを確認した。 Pr^<3+>:LaF_3のH-D遷移について、光パルスを加え途中で光の位相を90°シフトすることによって光学的章動が消失しフォトンロッキング状態が達成されるのを観測することが出来た。しかし安定性が十分でなく固体NMRの場合のような可逆性の有無等を調べることは今後の課題として残された。
|