研究課題/領域番号 |
01540366
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学一般
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
國枝 博信 横浜国立大学, 工学部物質工学科, 助教授 (60018041)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ミクロエマルション / 極性油の可溶化 / 非イオン界面活性剤の相平衡 / トリグリセリドの乳化 / 界面活性剤相 |
研究概要 |
水/非イオン界面活性剤/極性油系にはミクロエマルション(界面活性剤相)に関して2種類の相平衡が存在することを見い出し、その生成条件、相平衡を明らかにした。1つは炭化水素系と同様で水、油、ミクロエマルション(D相)からなる3相共存系が界面活性剤の可溶化能力が極大になったところで出現する。他方はD相とは異なるミクロエマルション(D'相)が水相、逆ミセル油溶液相と共存する3相系が得られる。D相は水、油両者を多量に可溶化するのに対し、D'相は水のみを多量に溶解する。極性油が同じでも分子量の大きい(会合傾向の強い)界面活性剤を用いるとD'相が出現する。また、親水性の強い界面活性剤を用いると3相共存温度は上昇しD相が出現する。このように2種類の3相相挙動は界面活性剤、油の種類に強く依存するが、その生成条件を明らかにした。さらに界面活性剤、油を選択して2つの3相共存系を重ねたところ、3成分系において水、油、D、D'相からなる4相共存系が出現することを初めて発見した。D相は水、油が連続した微細なbicontinuous構造をしているのに対し、D'相中の界面活性剤分子層内部には極性油は可溶化せず主に水連続の構造であることが推定されるので電気伝導度の測定を塩水/非イオン界面活性剤/デカノ-ル系で行った。電気伝導度は塩水【similar or equal】ミセル水溶液【greater than or equal】D'相〓D相〓デカノ-ル相の順であった。この結果、D'相は大きな会合体を含むが水連続の構造をしており、一方、D相は塩水とデカノ-ル相の中間的な値 電気伝導度測定を含む研究は現在継続中であるか、以上の結果から、今までほとんど知られていなかった。水/非イオン界面活性剤/極性油系のミクロマエルションに関して大きな知見が得られた。
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