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光検出電子スピン共鳴(ODESR)法による短寿命イオン対の電子状態の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01540384
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理化学一般
研究機関早稲田大学

研究代表者

浜 義昌  早稲田大学, 理工学研究所, 教授 (40063680)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードODESR / 光検出電子スピン共鳴 / 短寿命イオン対 / ラジカル構造 / 蛍光磁場効果 / ジェミネ-トイオン
研究概要

本年度は弗素置換トルエンにおいて特に興味ある結果を見出したのでそれを中心に報告する。
本装置は通常のX-band ESRスペクトロメ-にマイクロ波増幅器とシングルフォトンカウンタを-取り付けて使用した。試料はpentafluorotoluene(C_6F_5CH_3)(PFT)、tetrafluorotoluene(C_6F_4CH_3)(TFT)とシンチレタ-としてp-terphenyl(p-TP)、溶剤としてスクアランを用いた。RFTまたはTFTとp-TPをスクアランに溶解し、ESR試料管中に90μCiの^<90>Srと共に入れ、脱気後封管した。
0.2vol%のPFTと10^<-3>Mのp-TPのスクアラン溶液のODESRスペクトルは中心部の鋭い一本線と非常に幅の広い超微細構造を有するスペクトルから構成されている。この結果から、オルト、メタ、パラ位の弗素核との超微細結合定数としてAo=110G、Am=55G、Ap=272Gが得られた。Molin等はhexafluorobenzeneにおいて同様な広幅のスペクトルを観測しており、それをアニオン種と同定している。我々の場合もPFTのアニオンラジカルと同定するのが妥当であろう。また、結合定数の大きさからα結合性の強いラジカルと思われる。これは弗素置換による分子の歪みに起因すると思われる。
0.2vol%のTFTと5x10^<-4>Mのp-TFのスクアラン溶液のODESRスペクトルでは中心部はPTFと同様であるが幅広の超微細構造はブロ-ドなものに変化している。Ao=70G、Am=53Gの結合定数が得られた。Apは線幅に寄与するとした。F核とH核の結合定数の大きさからしても妥当であろう。
PTF濃度のODESRへの影響から、イオン-分子間の電荷移動が可能であり、強度及び線幅に影響を与えている。本法は短寿命のラジカル種の検出法として、放射線化学研究分野で活用されることを期待する。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 浜義昌: "ODESR Study of Fluorinated Toluene/p-terphenyl in Squalane under β-rays Irradiation" Radiation Physics and Chemistry.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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