研究課題/領域番号 |
01540434
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小林 進二郎 九州大学, 工学部, 助手 (20037831)
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研究分担者 |
谷口 宏 九州大学, 工学部, 教授 (10037715)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 光反応 / βーハロゲンエナミン / 1Hーアジリニウムイオン / 1,2ーアミノ基シフト / インド-ル環生成 |
研究概要 |
含窒素不飽和三員環化合物のうち、2Hーアジリンは単離可能であり、色々興味ある反応性を示す。しかし、1Hーアジリンやそのオニウム塩である1Hーアジリニウミムイオンは未知化合物であり、その生成を確認し、反応性を調べることは興味あることである。βーハロゲノエナミンの光反応により、βーアミノビニルカチオンを発生させ、βーアミノ基の分子内関与を経て、βーアミノ基の1,2ーシフトが認められた。ここで、βーアミノ基の関与が活性中間体を生成するのか。または、単に遷移状態であるのかを調べるため、ハロゲノエナミンのαおよびβ位にフェニル基とpーメチルフェニル基を持った2つの構造異性体を合成し、それぞれの光反応を行ない、βーアミノ基の転位について調べた。βー(メチルフェニルアミノ)βー(pーメチルフェニル)ーαーフェニルビニルブロミドではβーメチルフェニルアミノ基の1、2シフトが認められたが、その構造異性体であるβー(メチルフェニルアミノ)ーβーフェニルーαー(pーメチルフェニル)ビニルブロミドではβーメチルフェニルアミノ基の1、2シフトが認められなかった。このことは、βーアミノ基の分子内関与によって考えられる1Hーアジリニウムイオンで関与によるエネルギ-の安定下がほとんど無いか、またはあったとしても非常に小さいことを示している。このことは低温アルゴンマトリックスによる1Hーアジリニウムイオンの検出を試みたが、成功しなかったことを肯定する結果である。これらの一連の実験で光反応で発生したビニルカチオンおよびβーアミノ基の1、2ーシフトの後に生成するビニルカチオンからアミノ基の芳香核への求電子攻撃により、インド-ル誘導体を生成し、含窒素へテロ環化合物の光反応による合成法を見いだした。
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