研究課題/領域番号 |
01540437
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
松山 春男 東京都立大学, 理学部, 助手 (30087118)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 光学活性スルホキシド / 生理活性アザラクタム / 不斉合成 |
研究概要 |
植物中より単離されている13員環アザクタムである天然セラシニンは、抗腫瘍活性や血圧降下作用等を示すために近年興味をもたれている生理活性ポイアミンアルカロイドの一つである。現在までに多くのラセミ体の合成研究が報告されており、ケイ皮酸エステルと6員環ヒドラジンの共役付加反応によって得られるビシクロアザラクタム(1)からの効率良い合成法もその一つである。この重要な合成中間体(1)の不斉合成を行うことにより、光学活性なセラシニンの合成が可能となる。著者らは、アルファ位に光学活性なP-トリルスルフィニル基を有するケイ皮酸エステル(2)(光学純度94%)を合成し、2への環状ヒドラジンの共役付加反応による1の不斉合成を検討した。エステル(S)-(+)-2は、メタノ-ル中室温で容易に環状ヒドラジンと共役付加反応し、ビシクロ体(3)が生成した。ところが3は単離・精製中にスルフェン酸を脱離し、不飽和体となった。そこで、3を精製することなくテトラヨ-ドジホスフィンを用いてスルフィド(4)に還元した。4をラネ-ニッケルで脱流し、光学活性な1を得たところ、絶対配置はRで光学純度は50%であった。次に、亜鉛とエステル(2)とのキレ-ト生成によって2の立体を固定するために、テトラヒドロフラン溶媒の反応系にあらかじめ塩化亜鉛を加え、この条件での不斉誘導を検討した。この反応で、(S)-(+)-2より得られた光学活性体1の絶対配置はRであり、光学純度は86%であった。このように光学活性スルホキシドを利用したジアステレオ選択的アザラクタムの合成法の開発は、天然物合成への有用な手段を提供するものと言える。
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