研究課題/領域番号 |
01540447
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天然物有機化学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
槇 雄二 山形大学, 理学部, 助教授 (00007171)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ファルネシルピロリン酸合成酵素 / 人工基質 / ファルネソ-ル / ゲラニオ-ル / ファルネシルピロリン酸 / ゲラニルピロリン酸 / ジメチルアリルピロリン酸 |
研究概要 |
ファルネシルピロリン酸(FPP)合成酵素はジメチルアリルピロリン酸(DMAPP)とイソペンテニルピロリン酸をHead-Tail型に縮合したゲラニルピロリン酸(GPP)を合成し、さらにGPPとIPPを縮合しファルネシルピロリン酸(FPP)を合成する酵素である。豚の肝臓よりの本酵素の人工基質に関しては今日まで数多く検討が成されてきている。 酵素原子を持つ同じ長さの側鎖で、酸素原子の位置の違う三種の基質(3-メチル-5-オキサ-オクター2-エニル-ピロリン酸とそのアナログ)を合成し酵素反応を行ったところ、ほぼ同じ反応性を示した。またラジオHPLCやGC-MSの分析から基質(7-オキサ体)ではIPPを1個取り込んだG型を、基質(5-オキサ体)ではIPPを2個取り込んだF型を主に生成した。基質(6-オキサ体)ではG型とF型の混合物が得られた。同じ形の基質でヘテロ原子の位置の違いにより生成物が異なるという大変興味ある結果が得られた。 また、本酵素にDMAPP、GPPの二つの反応サイトが存在すると考え、さらにDMAPPアナログと同じようにGPPアナログについても検討した。なおGPPアナログの検討は本研究が初めてである。DMAPPの時と同じように酸素原子を含む側鎖を持つGPPアナログを合成した反応性を比較したところDMAPPアナログに比べいずれも天然基質GPPに近い反応性がみられた。特にGPPの8位にメトキシ、エトキシ、プロピオキシ基の持つ基質は反応性がよくIPP1個取り込んだ生成物が得られることがGC-MSより分かった。しかしさらに鎖がのびたn-プトキシ基の付いた基質は反応性がなかった。以上、GPPアナログはDMAPPアナログに比べ反応性が大変良いこと、また人工基質の受け入れが緩やかであることが分かった。
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