研究課題/領域番号 |
01540458
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天然物有機化学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
西山 繁 慶應義塾大学, 理工学部・化学科, 専任講師 (20137988)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 抗ウイルス剤 / オキセタノシン / ヌクレオシド型抗生物質 / オキセタノ-ス |
研究概要 |
抗生物質オキセタノシンは、新規な4員環糖であるオキセタノ-スを構成糖とするヌクレオシド構造を有している。AIDSウイルスをはじめ、ヘルペス、B型肝炎、サイトメガロウイルスなど多くのウイルス性疾患に対して活性を示すことにより有用な医薬品開発のためのリ-ド化合物として注目を集めている。本研究においては、報告者らによる一般的な合成法によるオキセタノシンの全合成を基盤として上述の医薬品開発を目的としたオキセタノシン類縁体の合成とともに、新しいオキセタノ-スの化学の展開を目指して研究を進めた。その経過は次に示すとうりである。 1.オキセタノシンおよびオキセタノシルアシレ-トをルイス酸存在下、ピリミジン塩基あるいはアリルシランと反応させるとN-、あるいはC-グリコシドが得られる。このとき、糖部分はこれまでに例のない環拡大反応を経由しL-フラノシドに変換される。このように、培養により大量に入手可能なオキセタノシンを原料として得られるL-型の分枝フラノ-ス誘導体は種々の天然物の重要な合成中間体として利用し得るものと思われる。 2.オキセタノシンの合成中間体であるオキセタン誘導体の簡便な合成法を開発した。本法はエポキシドのS_N2型の開環反応を利用したものであり、現在その反応機構について分子力場計算によりさらに研究を進めている。本法により、オキセタノシンおよびその関連物質を効率良く合成できるようになった。 3.上述の知見を基にノルオキセタノシンの合成を試みており、既にその過程でD-エリスロオキセタノ-ス誘導体の新しい化学的性質を見出した。
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