研究課題/領域番号 |
01540461
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天然物有機化学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
神川 忠雄 近畿大学, 理工学部, 教授 (40047006)
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研究分担者 |
山際 由朗 近畿大学, 理工学部, 助手 (80166602)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 複合脂質 / 海産動物 / サザエ / ダイダイイソカイメン / スフィンゴ糖脂質 / 合成 |
研究概要 |
近年複合糖脂質が生体認識や細胞分化と深い関わりがあることが分かってきた。海産軟体動物の細胞膜を構成するスフィンゴ糖脂質の化学は最近ようやくその全貌が明らかにされつつあるところである。これらは複雑な組成を持つ混合物であり、その物理的ならびに化学的性質はいまだにほとんど分かっていないが、生体内での機能はやはり情報伝達、細胞分化、自他認識に関与していることが示唆されている。これらの諸性質の解明には純物質の合成が不可欠であるが、複合脂質の合成はいまだに解決されていない点が多く、本研究はスィンゴ糖脂質の効率よい合成法を開発するのが目的である。この研究は次の二つのプロシエクトから成り立っている。 1.サザエの筋肉および内臓部より単離されたホスホノセラミドトリへキソシド(1)の合成:ガラクト-スを出発物質に用いホスホノセラミドモノヘキソシドの全合成に成功し、Tetrahedronに投稿した。現在この方法を改良して(1)の全合成を検討中である。 2.ダイダイイソカイメンより単離されたセラミドジヘキソシド(2)の合成:(2R)-オキシカルボン酸をアルコルビン酸より立体選択的に合成することに成功した。またファイトスフィンゴシン部分もマンノ-ス、ガラクト-ス、アスコルビン酸をそれぞれ出発物質とする合成法を開発し、現在最終標的化合物への誘導を検討中である。これらの結果の一部は日本化学会第59春季年会において発表の予定である。
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