研究課題/領域番号 |
01540480
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
藤原 祺多夫 広島大学, 総合科学部, 助教授 (90090521)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 光ファイバ- / 吸光光度法 / 比濁法 / ポリスチレンゲル / 抗原抗体反応 / 河川水 / リン酸 |
研究概要 |
吸光光度法及び比濁法を高感度化する目的で、鏡面反射型長光路吸収管(セル)を作製した。即ち長さ15cm、径2〜4mmのパイレックス管の一端を閉じ、この外壁面を銀鏡で被覆したものを吸光光度法及び比濁法のセルとした。なおセルの両端近くに出入口をつけ、試料溶液はセル内を恒に流れるフロ-式とした。又本法はシングルビ-ム方式であり、光源の安定性が重要であるため、750nmの発振線をもつ半導体レ-ザ-を用いた。このセルへの光の導入及びセルからの透過光の検出には、二又の光ファイバ-(ライトガイド)を用い、セルの同一端から行うようにした。このセルを用いて溶液の吸収を調べたところ、1cmの通常のセルに比較して吸光度が30倍増巾できることがわかった。ただしセル径が狭くなりすぎると、光源の光はセル管壁を通過するため、感度が低下することがわかった。又光散乱法によるコロイド粒子の粒径測定に本方法を利用したが、通常の吸光光度法では0〜1.0μmの粒径のポリスチレンゲルに直線的な応答を与えるのに対し、この長光路セルでは0〜0.3μmの粒径変化に対して鋭く応答する。ポリスチレンゲルの粒径変化を用いた免疫分析法が今日注目されているが、ゲルのより低濃度域での粒径変化の応答性に本システムは優れていることを示している。さらに広島市内を流れる太田川河川水の濁度の測定に本セルを用いたが、特に、流の清澄な河川水の濁度測定に有効である事を確認した。又このセルを用いて、リンモリブデンブル-法による、リン酸のフロ-インジュクション分析装置を試作した。試料はXYオ-トサンブラ-、フロ-インジュクション分析計を通じて発色させた後、この長光路セルに導入する。このシステムにより、通常の自動分析計では測定できない0.1μmol1lのリン酸が測定できることを示した。
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