研究課題/領域番号 |
01540491
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
八尾 俊男 大阪府立大学, 工学部, 講師 (50081310)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1990年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1989年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 高感度酵素電極 / 増幅型酵素リアクタ- / 基質リサイクリング反応 / 化学増幅 / 高感度酵素電極システム / 固定化酵素リアクタ- / 基質サイクリング反応 / 酵素リアクタ- / 固定化酵素 |
研究概要 |
酵素電極は分子認識・物質変換部位としての固定化酵素部位と、信号変換部位としての電極とから構成されているので、各々の部位あるいは両部位を高感度化することによって、高感度応答を与える酵素電極を得ることが期待できる。本研究では、前者の部位を高感度化するため、i)酵素反応ー電極反応リサイクリング、ii)酵素反応ー酵素反応リサイクリング、による化学増幅原理に基づいた高感度酵素電極を開発することを計画した。その結果、グルタミン酸酸化酵素とグルタミックーピルビックトランスアミナ-ゼを同時固定化して作製したLーグルタミン酸センサ-は、通常の酵素センサ-で得られた応答の約1000倍増幅された応答を与えた。更に、フェロセン、リン酸、ニコチンアミド補酵素に高感度に応答する増幅型センサ-を開発し、増幅機構に関与する諸因子を明らかにした。これらの増幅型センサ-は酵素電極の感度を著しく上げることに成功したが、2、3の問題点もあった。それは電極の長期安定性に劣ることと、検量線が直線でないことであり、その原因として、固定化できる酵素量に限りがあることが考えられる。そこで、比較的多量の酵素を固定化できる酵素リアクタ-を増幅素子として用いた酵素電極システムについて、更に検討した。その結果、第一の酵素の生成物が第二の酵素の基質となる組合せの酵素を、アミノプロピル多孔性ガラスに同時固定化した種々のリアクタ-を作製し、酵素電極流れシステムに組み入れることによって、Lー乳酸、ピルビン酸、Lーグルタミン酸、リン酸、ニコチンアミド補酵素に対し、数十〜数百倍増幅された応答が得られ、数か月間にわたり繰り返し測定が可能であった。また、これらの増幅型酵素センサ-システムは、高速液体クロマトグラフィ-の高選択的、高感度なポストカラム検出器としても有用であった。
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