研究課題/領域番号 |
01540534
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
遺伝学
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
松本 幸次 上智大学, 理工学部, 講師 (00119140)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | DNAポリメラ-ゼ / 機能ドメイン解析 / 蛋白質プライミング / in vitro突然変異導入 / M2ファ-ジ |
研究概要 |
欠失突然変異導入による機能ドメイン解析: M2DNAをBal31で部分消化して得たDNA断片をtacプロモ-タ下流に挿入した組換えDNAクロ-ンを作成。これらのクロ-ンはIPTG誘導によりC末端に欠失をもつDNAポリメラ-ゼ(Pol)とプライマ-蛋白質(PP)を生産する。PPとPolは複合体を形成し、ホスホセルロ-スクロマトでcopurifyされるが、C末端を欠失するPolは、Pol単独と同様に溶出され、copurifyされない。これによりPolのC末端側(20〜100アミノ酸)にPPを結合する領域が存在することが示唆された。C末端側80アミノ酸程度の欠失ではPol活性を少々残こすものもあるが、蛋白質プライミング活性は全く失なわれており、蛋白質プライミング機能には、C末端側にあるPP結合領域が必須であることが判明した。Pol中央部については制限酵素切断部位を利用して付加・欠失突然変異Polを作成、PP結合能について現在検討中である。 DNAポリメラ-ゼ高生産クロ-ンの作出: Pol遺伝子はtacプロモ-タ-等の高発現プロモ-タ-の下流に挿入する際はPP遺伝子とともにクロ-ニングすれば高発現を維持できる。これはPPがPolと複合体を形成し、Pol活性を不活性化することでクロ-ンを安定化しているためで、C末端を欠失するPolは複合体を形成できず、クロ-ンは不安定となりPolの生産量は減少した。より安定な高発現を得るため、非誘導時のリ-ク発現が最も少ないTタプロモ-タ-系を採用、安定なクロ-ンを確立した。又、不必要なDNA部分を削除することにより著しい発現量の改善を得られることを見出した。これにより、変異導入により改変・作出されたPolの精製を容易とし、Pol内にあるPol活性、蛋白質プライミング活性、複合体形成能等を定量的に評価するための有効な道を拓いた。
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