研究課題/領域番号 |
01540594
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
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研究機関 | 大阪大学 (1990) 名古屋大学 (1989) |
研究代表者 |
中西 康夫 大阪大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40022636)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 唾液腺上皮 / 形態形成 / 上皮ー間充織相互作用 / コラ-ゲン / クレフト形成 / へパリチナ-ゼ / 細胞間マトリックス / ヘパラン硫酸プロテオグリカン / ヘパリチナ-ゼ / 唾液腺 / 上皮-間充織相互作用 / プロテオヘパラン硫酸 / モノクロ-ン抗体 / マウス |
研究概要 |
本研究の主要テ-マは、マウス胎仔発生時における唾液腺上皮のクレフト形成、いわゆる分枝形成に必須な細胞間マトリックス成分の同定と、それによる形態形成の制御のメカニズムを明らかにすることであった。これに関して今年度中に得られた結果について以下に報告する。 1.細胞間マトリックス成分として近年興味の中心であるヘパラン硫酸プロテオグリカンの役割を明確にするために、単一蛋白にまで精製されたヘパリチナ-ゼで培養中の唾液腺原基を処理したところ、増殖阻害と共に完全な分枝行動阻害を引は起こし、上皮の棒状への変形をももたらした。単純な増殖阻害は上皮の棒状への変形を起こさず、むしろ正常に近い分枝を行うことをすでに明らかにしているので、ヘパリチン-ゼの影響はヘパラン硫酸の独自の機能の反映であることを明らかにした。 2.上に述べたヘパラン硫酸プロテオグリンカンを含む細胞間マトリックス分子が上皮の形態形成を制御していることは明かであり、またコラ-ゲンが必須の分子であることも既に明らかにしている。しかし、マトリックスには多彩な分子種が存在していることも予想されている。このような分子種を明らかにする方法の一つとしてモノクロ-ン坑体の作製を行ってきた。この目的のため、マウス胎仔から得た唾液腺、肺臓、腎臓を生きたままラット腹腔に注射して免疫し、マウスのミエロ-マ細胞と融合してハイブリド-マを得た。現在までに約60個のマトリックスを認識するハイブリド-マを得た。今後これらの坑原を明らかにすることが必要である。また、マトリックス成分で最もよく知られているフィブロネクチンも形態形成に関与していることが予想されるため、これに対するモノクロ-ン坑体の作製も行った。3種のハイブリド-マを得ており、確かにフィブロネクチンを坑原とすることも明らかにした。これを用いて形態形成を撹乱できるかどうかの実験を計画中である。
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