研究課題/領域番号 |
01540652
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
鉱物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小澤 徹 東京大学, 理学部, 講師 (00011651)
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研究分担者 |
芳賀 信彦 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (60011748)
床次 正安 東京大学, 理学部, 教授 (80029850)
堀内 弘之 東京大学, 理学部, 助教授 (80029892)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1991年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ブラジル / カ-ボナタイト / 風化 / ペロブスカイト / アナタ-ゼ / 磁鉄鉱 / アルカリ岩 / ゲイキライト / ジャクピランジャイト / デュ-パル異常 / 同位体測定 / チタン鉄鉱 / 微細組織 / 鉱物風化 / 鉱物の変質 |
研究概要 |
われわれは、昭和62年度文部省海外学術調査によってブラジルのカ-ボナタイト・アルカリ複合岩体、ラテライト地域より多数の岩石・鉱物試料を採集した。本研究はこれら複合岩の大規模な活動の全様の解明と、鉱物風化・変質現象に関係した鉱物を電子顕微鏡等による微細組織観察、EPMAにより分析、X線回折等により検討したものである。全体的な風化の解析と共に、以下の様な個別の鉱物風化・変質についての成果を得た。 (1)ミナスジェライス州タッピ-ラの大規模な燐、チタン鉱床からは通常の形態とは異なる"自形"を呈するアナタ-ゼ(TiO_2)が多量に産出する。このアナタ-ゼと、同時に採集したペロブスカイト(CaTiO_3)の組織と組成を検討、前者は後者の風化・変質生成物で、前者の異常形態は多分後者の仮像である、との結論に到達した。 (2)カ-ボナタイト地域産の含チタン磁鉄鉱の産状と離溶組織を研究、カ-ボナタイトの起源を検討した。その結果、産地も時代も異なる磁鉄鉱が、含マンガンのゲイキライト(MgTiO_3)を離溶することをつきとめた。 (3)カ-ボナタイト岩体から得られた特異なゾ-ニングを示す雲母類の微細組織、化学分析から成因を考察、カ-ボナタイト・マグマの活動に伴うアルカリ・メタソマティズムと密接に関係するとの結論に達した。 (4)グリメライト中のCaーZrーTiーO系二次鉱物、polymignyte、zirkelite、zirconoliteの産状を記載した。 (5)ブラジル南部ジャクピランガイトと炭酸塩質マグマとの接触変成に伴う鉱物組織を電顕観察によって検討。 (6)放射化分析法等を駆使して、カ-ボナタイト岩体におけるラテライト風化土壌の化学組成を分析検討した。 (7)ブラジル南東部の5地域のカ-ボナタイト・アルカリ複合岩体から採取した白亜紀の新鮮な炭酸質試料の同位体比を測定。その結果は、カ-ボナタイトメルトはアセノスフェアで生じたとする説を支持することとなった。
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