研究概要 |
1.Melilite オケルマナイト固溶体、(Ca,Sr)_2(Mg,Co,Zn,Fe)Si_2O_7、の単結晶をイメ-ジ炉を用いてFZ法で合成した(N.Jb.Miner.Mh.,1989ー5,219ー226,1989)。合成試料を用いて、変調構造やインコメンシュレ-トーコメンシュレ-ト相転移、局所構造について電子線回折、格子像、X線回折、比熱、誘電率、EXSAFSを調べて研究した(Phys.Chem.Minerals,17ー5,467ー471,1990;ibid,17ー8,720ー725,1991;ibid,submitted,1992;Eur.J.Miner.,submitted,1992)。変調構造の解析は光回折法で行った。各原子の正弦波の位相関係と横波(〈110〉方向のサテライトを引き起こす)および縦波(〈100〉方向のサテライトを引き起こす)を考慮して実測デ-タを説明するモデルを得た。 2.Laihunite ライフ-ナイトー超構造をもつ非化学量論的なかんらん石タイプの鉱物ーが、合成したFeーMnかんらん石単結晶および粉末を空気中で500,600と700℃で加熱することで得られた。テフロ石成分の多いかんらん石から生成したライフ-ナイトの空孔と3価イオンは、鉄かんらん石の多いかんらん石から生成したそれより少ないことが明かになった(N.Jb.Miner.Mh.,1989ー6,245ー254,1989)。ライフ-ナイトの生成について、合成したFeー(Mg,Co,Mn,Ca)かんらん石の単結晶および粉末を空気中および酸素分圧制御して300〜800℃で加熱して調べた。ライフ-ナイトの多形(2C,3C_1,3C_2)とかんらん石組成との間に因果関係があることを見い出した(N.Jb.Miner.Mh.,1989ー8,345ー356,1989)。
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