研究課題/領域番号 |
01550008
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
山口 益弘 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10018046)
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研究分担者 |
神谷 信行 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (10017965)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 金属水素化物 / 強磁性 / 磁界 / 平衡素圧力 / 磁化 / 平衡水素圧力 / 化学平衡 |
研究概要 |
本年度は水素化物の磁化を測定するための装置を作製した。これまでに、金属ー水素系への磁界効果として、強磁性金水素化物と水素の平衡に及ぼす磁界の影響を平衝水素圧の変化から調べた結果、水素組成の変化に伴う磁化の変化(△Ms)の符号が平衡圧力変化の方向を、また△Msの大きさが圧力変化の大きさを決めることが分かった。Y_2Co_7ーH系で観測された高磁界中での測定値は理論値との大きく異なっていたが、これは水素化物の磁化を測定し、その磁気的なデ-タから説明できると考えられる。 金属水素化物には不安定なものが多く、これらは大気中では水素が解離されたり、空気中の酸素により急激な酸化が起る。このため、水素化物は高純度の水素雰囲気中で取り扱う必要がある。また、水素化物には水素を吸蔵・放出する圧力が大気圧以上になるものが多いため、数気圧の耐圧が必要である。磁化測定装置は水素組成・水素平衡圧をコントロ-ルしながら高磁界中(〜30T)・水素雰囲気中(〜5atm)・高温(〜350K)・定温(±0.05)の状態で測定できるような仕様とした。磁化測定法は引き抜き法による。 現在までに予備的な測定をほぼ完了し、今後は前述のY_2Co_7ーH系の高磁界磁化を測定することにより、実験事実を説できると考えている。また、これまで測定の因難さ故に報告が少なかった水素化物の磁化を高磁界まで測定することにより、物性面での理解がさらに深め、実用材料の開発にも役立つと信じるものである。
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