研究課題/領域番号 |
01550058
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料工学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大路 清嗣 大阪大学, 工学部, 教授 (20028939)
|
研究分担者 |
中井 善一 大阪大学, 工学部, 助手 (90155656)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 異種接合材 / 界面き裂 / 疲労き裂伝ぱ / 応力拡大係数 / クラッド材 / 界面強度 |
研究概要 |
本研究ではまず、境界要素法を用いて、界面き裂を有する異種接合材の弾性解析を行うためのプログラムを開発し、これを用いて、3種類の形状、ヤング率比(1、2、10)をもつ接合片中の界面き裂のコンプライアンスおよび応力拡大係数を解析した。その結果、いずれの形状の試験片でも、接合材中の界面き裂の長さとコンプライアンスの関係は、ヤング率を習性すれば単一材中のき裂に対する関係式とほぼ一致した。したがって、疲労き裂伝ぱ試験において、コンプライアンス法によってき裂長さを測定する場合、初期き裂長さおよびそれに対応するコンプライアンスの実測値より修正ヤング率を計算すれば、単一材に対する較正関係よりき裂長さが計算できる。応力拡大係数や、エネルギ解放率などの破壊力学パラメ-タに関しても、界面き裂に対する値と単一材に対する値の比は、試験片形状が同一であれば、き裂長さによらず、ほぼ同一であった。また、ヤング率の比が10の場合でもその比は、0.95程度であり、単一材と大きくは異ならないことがわかった。次に、以上の解析結果を考慮した疲労き裂伝ぱ試験システムを開発し、ステンレス鋼-炭素鋼接合材および純チタン-炭素鋼接合材の界面き裂の伝ぱ試験を行った。まず、ステンレス鋼-炭素鋼接合材について、接合時の圧延率を変えることによって界面結合力を系統的に変化させた数種の材料を用いて、4種類の応力比で、繰返し荷重下における界面き裂の伝ぱ実験を行った。き裂は、界面に沿って伝ぱする場合、界面に沿わない場合の両者があったが、いずれの場合も、き裂伝ぱ速度は、炭素鋼単一材に対する速度と全く同じであった。また、純チタン-炭素鋼接合材では、接合後の熱処理条件を変えることによって界面結合力を変化させ、同様の実験を行った。その結果、いずれの熱処理でも、この材料の場合、静的破壊は接合界面で起こったが、疲労によってはき裂は界面を伝ぱしなかった。
|