研究課題/領域番号 |
01550072
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
徳田 正孝 三重大学, 工学部, 教授 (90023233)
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研究分担者 |
服部 正大 国立清澄病院, 内科医
佐脇 豊 (左脇 豊) 三重大学, 工学部, 助手 (00135427)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 心臓 / 左心室 / サイクル変形 / 数値シミュレ-ション / 応力解析 / 活性化応力 / サルユメア / 心機能定量的評価 / コンピュ-タ・シミュレ-ション |
研究概要 |
平成元年度(研究初年度)の研究にてヒト心臓左心室の力学的モデルおよびそれと連動する循環器系システムのモデルを構築した。またこれら二つのモデルを組み合わせることによりヒト心臓左心室のサイクル挙動を再現できる数値シミュレ-ション・システムの骨格を作り上げることができた。この段階でシミュレ-ション・システムは、心機能の評価のための重要な因子の一つである心内圧ー心容積関係をよい精度で再現することができた。ただし、研究の初年度は、このようなシステムの可能性を第一次近似的にチェックするため、多くの仮定、出来るだけの単純化を用いている。ここで一つの大きな単純化は、左心室の形状を回転楕円体として取り扱い、変形後も楕円体形状を保つとしていることである。確かに正常な左心室の形状近似としては妥当なものであるが、病態によりその形状は複雑に変化する。すなわち、このシミュレ-ション・システムの医療に対する適用を考えるとき、任意形状を取り込むことができ、これにより局所的(局部的)な変形あるいは応力などを見積もることができることは大変重要なことである。そこで平成2年度(研究第2年度)では、左心室の形状を考慮しうるシステムを構築することを試みた。このため左心室変形解析法として有限要素法を採用した。ただし、3次元解析は最初の段階では複雑すぎ、本システムの開発の方向を見失う恐れがあったので、まず左心室赤道面形状に注目し、2次元平面ひずみ仮定により形状を取り入れたシステムを構築した。次の段階として、3次元形状を考慮したシステムについてもある一定の成果を得た。ここでは、形状のみでなく、心筋の配向および電気刺激の伝播経路も考慮した。このようにして構築された本システムは、いまだ実際の診療には役立つまでには至っていないが、その可能性を十分示した。
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