研究課題/領域番号 |
01550073
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
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研究機関 | 神戸商船大学 |
研究代表者 |
西岡 俊久 神戸商船大学, 商船学部, 助教授 (60018067)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 衝撃破壊力学 / レ-ザ-コ-スティックス法 / 動的J積分 / 成分分離法 / 混合モ-ド移動特異要素法 / 光学的異方性材 / 動的混合モ-ドコ-スティックス法理論 |
研究概要 |
はじめにPMMA材の3点曲げ試験片に偏心衝撃荷重を落重棒により加え、混合モ-ド衝撃破壊の実験を行った。この際、レ-ザ-コ-スティックス法により、き裂先端のコ-スティック像高速度写真を撮影した。これらの高速度写真により、本研究者らが開発している動的混合モ-ドコ-スティックス法理論に基づき応力拡大係数K_I、K_<II>の時間変化を求めた。また荷重偏心角度とき裂伝ぱ開始角度および安定伝ぱ角度の間に明確な関係があることを示した。 本実験では、PMMA材を用いたが、動的破壊実験では歪速度依存性の少ないアラルダイトBなどもよく用いられている。しかし、アラルダイトBは光学的異方性があり、光学的異方性材に対する動的混合モ-ドコ-スティックス法理論の確立が望まれていた。本研究では、光学的異方性材中静止き裂および高速伝ぱき裂に対してこれらの理論を確立した。これらは今後の衝撃破壊実験に不可欠のものと考えられる。 上記実験の生成形シミュレ-ションを行うために、動的き裂の一般解を変位関数とする移動特異要素法を開発した。この方法では応力拡大係数をK_I、K_<II>を高精度に直接評価できる。これにより特異要素内のエネルギ分布の時間変化を明らかにした。また、シミュレ-ション結果より、実験では捉えられなかった現象、すなわち混合モ-ド衝撃破壊に先行し、衝撃波によるき裂閉口現象があることを明らかにした。この閉口現象はモ-ドI衝撃荷重下では生ぜず、モ-ドII荷重が大きくなると生じることがわかった。したがって今後の課題として、き裂閉口現象を考慮した実験解析手法およびシミュレ-ション手法を確立する必要がある。 さらに,通常の有限要素法を用いて、動的J積分(J)より混合モ-ド応力拡大係数を精度よく評価できる成分分離法と呼ぶ手法を開発した。
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