研究課題/領域番号 |
01550100
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鳴瀧 則彦 広島大学, 工学部, 教授 (10026081)
|
研究分担者 |
臼杵 年 広島大学, 工学部, 助手 (10176670)
山根 八洲男 広島大学, 工学部, 助教授 (70140564)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 超耐熱合金 / インコネル718 / 工具摩耗 / 超硬工具 / サ-メット工具 / セラミック工具 |
研究概要 |
本研究では、ニッケル基の超耐熱合金インコネル718の加工能率を向上させることを目的とし、各種工具を用いてインコネル718の溶体化処理材および時効処理材の切削加工を行い工具の摩耗形態を詳しく観察した。また、摩耗機構を解明するため工具と被削材を高温下で反応させ、各元素の拡散状況を調べた。その結果以下の様な結論が得られた。 (1)超硬工具K10種による切削では、切削速度が低い領域では工具摩耗もかなり小さく(v=30m/minで50min切削、VBmax=0.2mm)、仕上げ面あらさも非常に良好である。また、溶体化処理材と時効処理材では工具寿命に大きな差は見られない。 (2)サ-メット工具による切削では、低速においても逃げ面摩耗および境界摩耗が大きく発達し、工具寿命は非常に短い(超硬工具の1/10〜1/20の寿命)。溶体化処理材の切削では切削材あるいは切り屑の工具に対する溶着が非常に激しく、切刃が欠損しやすい。なお時効処理材では溶着はあまり見られない。 (3)アルミナ系黒セラミック工具および窒化けい素系セラミック工具による切削では、境界部における損傷(特に欠損)が顕著である。この傾向は溶体化処理材に比べ時効処理材の方が著しい。工具寿命はv=100m/minで数十秒程度である。 (4)SiCウイスカ強化セラミック工具も、黒セラミック工具とほぼ同様の傾向を示すが、工具寿命は黒セラミック工具に比べ約2倍程度長くなる。 (5)超硬工具とインコネル718を高温下で反応させると、工具中のCoと被削材中のNi、Crがかなりの量相互拡散する。 (6)黒セラミック工具はインコネル718に対し殆ど反応しないが、他のセラミック工具はある程度の反応性をもつ。
|