研究課題/領域番号 |
01550116
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械要素
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久保 愛三 京都大学, 工学部, 助教授 (10027899)
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研究分担者 |
藤尾 博重 京都大学, 工学部, 助手 (90026097)
垣野 義昭 京都大学, 工学部, 教授 (00026204)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1989年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | Hard Finishing / Grinding / CBN Grinding / Gear quality / grinding / CBN grinding / gear quality |
研究概要 |
歯車歯面等の創成研削法においては通常の研削加工と異なり、研削速度とフィ-ド速度を自由に制御することが出来ないうえ、研削速度が極めて遅い問題がある。そこで、電着CBN皿形砥石と浸炭焼入れ鋼の試験片を用いた定圧極微小量平面研削実験を行い、研削速度が遅い場合には、比研削量(研削量/被加工物が砥石をこすった距離)は、(1)研削速度には依存せず、(2)押しつけ圧力に比例し、(3)転がり速度が増加するほど増加するという、通常の研削加工の場合と異なる挙動を明らかにした。一方、砥石の損傷には、(1)被削材によるニッケルボンドの損傷、(2)被削材屑のCBN砥粒被覆による電着層の剥離、(3)高接触圧力によるCBN砥粒の劈開、の3種があり、研削速度の遅いとき、研削圧力の高いとき、振動的な負荷が作用するとき、試験片のエッジ部を研削しているときにCBN砥粒の損傷が顕著に起こることを明らかにした。代表的なCBN創成研削加工法である歯車形CBN電着砥石による焼入れ歯車の仕上げ研削加工について、前述の基礎実験の結果を用いてシミュレ-ションプログラムを開発し、歯車形CBN砥石の形状精度や加工条件により、加工工程中に歯車形CBN砥石にどのような力が働くのか、仕上げ加工された歯車の製作精度はどのようになるのかを検討し、研削時のフィ-ド量が大きい場合や研削圧力が高い場合に歯面形状精度が劣化することを明らかにした。焼入れ後の被研削歯車の歯面上の取り代が熱処理歪のために局部的に大きくなるところでは、CBN砥粒の損傷が容易に起こるような研削圧力になることが明らかになるなど、加工条件の設定について有用な知見が得られた。また、歯車形電着CBN砥石ならびに浸炭焼入れ被削試験歯車を製作し、研削加工実験を行い結果を検討した。また、ここに開発したシミュレ-ションを歯車形CBN砥石の設計ならびにそれを用いた加工にどのように利用すべきかを示した。
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