研究課題/領域番号 |
01550122
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械要素
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
大野 信義 佐賀大学, 理工学部・機械工学科, 講師 (00039265)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1989年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 光弾性 / トラクションドライブ / 潤滑油 / 体積弾性係数 / ガラス転移 / トラクション特性 / 自由体積 / 流動点降下剤 |
研究概要 |
佐賀大学製高圧密度計(最高使用圧力0.83GPa)のSNCM製圧力容器を、SKDをSNCMで焼ばめした組み合わせ円筒圧力容器に換え、1.3GPaまでの圧力範囲で、高圧密度測定を行った結果、ここで新たに使用したパラフィン系鉱油、石炭系油合成ナフテン油いわゆるトラクション油についても潤滑油の状態がαp(α:粘度圧力係数、p:圧力)で整理でき、αp<13は粘性流体領、13<αp<25は粘弾性固体領域(ガラス転移領域)、25<αpは弾塑性固体領域(ガラス化領域)と区別できること、また圧力容器に石英ガラス製の観測窓を取り付け、応力集中部として石英ガラス表面にナイフエッジを貼付し、偏光装置中で観測を行った結果αp=13すなわちガラス転移領域で光弾性効果が出現し、相転移を生じていることを日本潤滑学会第33期春季研究発表会(1989・5)で報告した。 弾塑性固体領域すなわちαp<25υは体積弾性係数KはK=25〜60GPaの範囲で、油固有の一定値を示すが、体積弾性係数が高い潤滑油ほどトラクション係数が高くなることを験証し、また、分子占有体積と分子自由体積に依存して決まる体積弾性係数で記述すれば、粘性液体から弾塑性固体までの広い領域に渡ってトラクション特性の統一的解釈が可能であることを日本機械学会シンポジウム「歯車および伝動機構(1989・11)で報告した。 佐賀大学で独自に開発した、光弾性による潤滑油の固化現象の直接観察法に加え、低温下の気泡成長からの応力解析法、さらに光弾性感度が低いトラクション油の高圧下での光弾性効果の出現検出にナイフエッヂが利用できること、また、この光弾性法により流動点降下剤の作用機構の可視化ができることを国際トライボロジ-会議(1990・10・日本潤滑学会)で報告する。
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