研究課題/領域番号 |
01550134
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
|
研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
沢田 雅 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (40087466)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 希薄ガス / 内部流 / すべり流 / 自由分子流 / コンダクタンス / 表面粗さ / 鏡面反射 / バックスキャッタリング / 運動量適応係数 |
研究概要 |
希薄ガスの管やチャネルの流れに関する実験的研究は多いが、材質や表面粗さと流れの関係について言及されているものは少ない。また多くの真空工学のテキストやハンドブックには、材質や表面粗さとコンダクタンスの関係については定性的な表現しか見当たらない。 本研究は表面粗さおよび材質とコンダクタンスの関係を実験により調べ、定量的に表すことを目的とした。そのため表面粗さを種々の値に設定でき、かつ測定できるように2枚の平板で構成した平行平板流路を用い、粘性流から自由分子流の範囲でコンダクタンスを測定するとともにKundsenの理論式を用いた一次結合式により全圧力域のコンダクタンスを求めて比較検討した。一方気体分子運動論により自由分子流コンダクタンスを試算した。得られた結果は次のようになる。 1.中心線平均粗さ0.004〜0.040μmのみがきガラス、電解複合研磨アルミおよびステンレスの流路は、中心線平均粗さ0.50〜1.04μmの圧延アルミ、すりガラスより20%程度大きいコンダクタンスを示した。 2.コンダクタンスの実験値は表面粗さのある値を境に二極に分離する傾向が見られた。 3.材質によるコンダクタンスの実験値の差は認められなかった。 4.コンダクタンスの実験値はKnudsenの理論式を用いた一次結合式と全圧力範囲で一致し、自由分子流領域においては他の既存の理論値のほぼ2分の1であった。 5.壁面で散乱反射を仮定した気体分子運動論による自由分子流コンダクタンスの計算値はみがきガラス、電解複合研磨アルミおよびステンレスの実験値と一致し、圧延アルミ、すりガラスにおけるバックスキャッタリングの存在の可能性を示唆している。
|