研究課題/領域番号 |
01550151
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
速水 洋 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (10038606)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 遠心圧縮機 / ディフュ-ザ / 翼付きディフュ-ザ / 遷音速ディフュ-ザ / 円形翼列 / 衝撃波 / サ-ジ |
研究概要 |
タ-ボ機械の羽根車を高速度で回転すれば単段の圧縮機で高い圧力比を得ることができるが、圧力比が4を超えると羽根車への相対流入速度やディフュ-ザへの流入速度が音速を超える。申請者らが開発した小弦節比円形翼列ディフュ-ザは、衝撃波の発生が避けられないこのような超音速流れ状態下でも、広い流入角の範囲にわたって圧力回復率が良好であった。本研究では、弦節比0.69の二重円弧翼からなる直線翼列を等角写像して得られる円形翼列を遷音速遠心圧縮機のディフュ-ザとして用いて、翼列への流入マッハ数および流入角を広い範囲変化させて、翼表面および翼間側壁面の圧力分布を詳細に計測した。得られた主な知見は以下の通りである。 (1)ディフュ-ザ翼の迎え角-揚力特性は翼列の食違い角ならびに流入マッハ数によらずほぼ一本の直線で表される。 (2)最高効率点におけるディフュ-ザ内の圧力分布は、一次元流れ解析を用いて十分の精度で予測できる。 (3)圧縮機サ-ジングの原因がディフュ-ザにある場合でも、翼は十分な働きをしており、ディフュ-ザ翼の失速が原因でないことが明らかとなった。 (4)超音速流入状態において、衝撃波は翼前縁直前に発生するのではなく、通常の衝撃波に比べて圧力の変化は緩やかではあるが、翼負圧面に垂直衝撃波が発生することが確認された。 (5)その衝撃波は流量の減少すなわち流入角の減少と共に翼負圧面上を上流側へ移動していることが明らかとなった。 衝撃波の発生が明確になったが、流量変化あるいは流入マッハ数の変化による衝撃波構造の変化、さらには失速限界に対する定量的な資料を構築するためには、もっときめ細かな計測が必要である。
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