研究課題/領域番号 |
01550178
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
和栗 雄太郎 九州大学, 工学部, 教授 (80037704)
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研究分担者 |
高崎 講二 九州大学, 工学部, 助教授 (30154769)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 圧縮点火機関 / 高圧噴射 / パイロット噴射 / 排出微粒子 / 予混合燃焼 / 拡散燃焼 / 燃料噴霧 / 燃焼騒音 |
研究概要 |
平成1〜2両年度で実施した高圧噴射とパイロット噴射の組合わせによる圧縮点火機関のNOx及び排氣微粒子の同時低減並びに低貭燃料噴霧の燃焼促進についての研究結果から次の知見が得られた。 1)高圧噴射は噴霧の燃焼状態の改善に極めて有効で、特に排氣煙やすすの発生制御に効果的である。 2)高圧噴射は噴口径一定の場合でも持込運動量の増大に伴うシリナダ内乱れの促進や噴霧の微粒化特性の改善などの効果で、燃焼状態は向上するが、噴射圧の増大に対応して噴口径を減少させると,その効果は一段と顕著である。それは噴霧の空氣過剰率の向上に起因する。 3)パイロット噴射により主噴霧の点火におくれは短縮され、予混合燃焼が抑制されるが、高圧噴射により拡散燃焼を促進する効果がある。 4)パイロット噴射の方向は、燃焼室の円周方向に噴射し、主噴霧の一つの先端に点火する場合よりも、半径方向に噴射して主噴霧全体の中心部に点火した方が点火おくれの短縮に有効である。 5)残渣燃料の噴霧は空氣スワ-ルによる分散がA重油のような蒸留成分主体の噴霧に比較して劣るので、最適の燃焼状態を実現するためには強いスワ-ルを必要とする。 6)ビストン壁面への燃料噴霧の衝突と空氣スワ-ルの組合わせは、噴霧の液体コア部分から細かい微粒を引き出し、また新鮮な空氣を供給することにより拡散燃焼期間の燃焼を促進することで残渣燃料油の燃焼向上に有効である。 7)圧縮空氣温度の上昇は残渣燃料中の蒸留成分の蒸発を促進することでその燃焼率を向上し、その結果として雰囲氣温度の急上昇をもたらし、残渣成合の蒸発、燃焼を促進する。したがって残渣燃料では噴霧が壁面に到達する前に点火させることが極めて重要と判断される。
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