研究課題/領域番号 |
01550211
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械力学・制御工学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
吉田 和夫 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (80101997)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 柔軟構造物 / フレキシブルア-ム / 宇宙構造物 / 位置決め制御 / 振動制御 / 最適制御 / テンドン制御 |
研究概要 |
大規模宇宙構造物に代表される柔軟構造物の制御問題は重要な研究課題となっており、2次元構造物では曲げ振動のみならずねじり振動をも考慮した制御系の開発が望まれている。そこで本研究では、2次元柔軟構造物として回転平板を取り上げ、その位置決めおよび曲げ・ねじり振動制御問題を実験的に考察した。 本研究で考案した制御機構は、平板の一端が回転軸に固定され、DCモ-タによって張線すなわちテンドンを通して駆動されるモ-メントスティックがそれぞれ平板の上下に取付けられ、これによって位置決めおよび曲げ・ねじり振動が制御されるテンドン機構である。これらの回転平板および制御機構をテンドンの弾性を考慮した上でモデル化し、弾性2次モ-ドまでの振動成分を考慮した状態フィ-ドバック制御系を最適制御理論によって設計した。なお、評価関数としては目標位置からの二乗誤差の平板全体にわたって積分した量、モ-タの電流、操作電圧の重み付き二乗和を採用し、スピルオ-バ不安定はロ-パスフィルタによって抑制した。このモデルに対応する実験模型を制作し、制御実験および計算機シミュレ-ションを行った。実験においては長さ1m、幅40cm、厚み1mmの平板を用い、70°回転させる位置決め制御と初期ねじり角度を与えた過渡応答制御を行った。計算機シミュレ-ションにおいては、テンドンの張力がなくなる場合の非線形性が考慮されていないが、その結果は実験のそれとほぼ一致した。 以上の制御実験とシミュレ-ションの結果、制御系のモデリングの妥当性が示され、テンドン制御機構を2組用いる構造が特にねじり振動の制御に有効であることが明らかにされ、位置決め制御としても良好な制御性能を示された。
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