研究課題/領域番号 |
01550262
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子通信系統工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
谷本 正幸 名古屋大学, 工学部, 助教授 (30109293)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 相補サブサンプリング / 相補ピラミッド / 映像パケット通信 / ピラミッド符号化 / ATM通信 / 画像情報圧縮 / 画像符号化 |
研究概要 |
研究実施計画に従って研究を遂行し、ほぼ所期の成果を得たのでその概要を以下に記す。1.サブサンプリングパタ-ンが互いに相補的な二つのサブサンプリングを行う相補サブサンプリングにおいて、折り返し歪を避けるため一方のサブサンプリングを行う前に除去した画像の高周波成分を、他方のサブサンプリング点の値から復元する手法を開発した。2.相補サブサンプリングを画像のピラミッド表現に適用し、ピラミッドのどの階層においても上位階層の画素と下位階層の画素が互いに相補的な関係となる相補ピラミッドを考案した。3.相補ピラミッドの画素数は原画像の画素数と同一であり、従来のピラミッドの画素数に比べて25%減少させることができた。4.1.の手法を利用し、上位階層から順に相補ピラミッドの各階層の復元実験を行い、原画像が正しく復元できることを確認した。5.相補ピラミッドの各階層信号の統計的性質を調べた結果、上位階層ほど分散が大きいことが明らかになった。6.分散の違いを考慮して、相補ピラミッドの各階層への量子化ビット配分を最適化し、種々の画像に対して相補ピラミッドの符号化実験を行ったの結果、従来のピラミッド符号化に比べて、例えばエントロピ-が3ビット/pelのとき約3dBのSN比改善を実現することができた。7.同じSN比を実現するには、相補ピラミッド符号化方式は従来のピラミッド符号方式より少ないパケット数で良いが、冗長性を減らしているため、パケットロスの影響が大きいことが明らかになった。8.パケットが10^<-2>程度廃棄されると、復元画像のSN比が従来方式と同程度になる。9.相補ピラミッドでは上位階層に生じた情報欠落ほど大きな影響を及ぼすので、符号化された情報の保護をどの階層でも同等に行うのではなく、上位階層ほど強く保護することが有効である。
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