研究課題/領域番号 |
01550279
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今井 敏行 (1990-1991) 東京大学, 工学部, 助手 (90213214)
杉原 厚吉 (1989) 東京大学, 工学部, 助教授 (40144117)
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研究分担者 |
富岡 豊 東京大学, 工学部, 助手 (30188776)
杉原 厚吉 東京大学, 工学部, 教授 (40144117)
伊理 正夫 東京大学, 工学部, 教授 (40010722)
今井 敏行 東京大学, 工学部, 助手 (90213214)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 幾何的アルゴリズム / 位相的一貫性 / ボロノイ図 / 数値誤差 / 組合わせ幾何学 / 数値誤差対策 / 位相優先法 / 組合せ幾何学 / 数値的安定化 / 逐次添加法 / 数値的矛盾 / 幾何的退化 |
研究概要 |
従来の幾何的アルゴリズムが数値誤差の存在を無視して設計されるために現実の計算ではしばしば破綻をきたすことを反省し、数値誤差があっても安定して動作するアルゴリズムの設計法をさぐった。その結果、位相構造の一貫性を数値計算結果より優先させるという設計方法により、誤差があっても破綻せず、計算精度に見合った近似解がいつでも得られるという性質をもったアルゴリズムが構成できることがわかった。この設計方針を、(1)2次元点ボロノイズの遂次構成法、(2)2次元点ボロノイ図の分割統治構成法、(3)2次元線分ボロノイ図の遂次構成法、(4)3次元点ボロノイ図の遂次構成法、(5)平面上の線分の交差検出法、(6)3次元凸包の構成法、(7)単純多角形同士の集合演算、(8)凸多面体同士の積演算、(9)2次元ラゲ-ルボロノイ図の構成法、などの具体的問題に適用し、数値的に安定なアルゴリズムを設計した。特に(1)〜(5)に対しては、新しく設計したアルゴリズムを計算機プログラムとして実現し、計算実験を行った。そして、どれほど低精度で数値計算を行ってもプログラムは破綻しないこと、精度を上げていくとプログラムの出力が頁の解に収束していくこと、数値的安定化の処理を加えても計算量が著しく悪化することがないこと、退化に対する例外処理が不要となるため得られるアルゴリズムの構造が従来のものより著しく簡単であること、が確かめられた。 一方、位相構造の一貫性を優先するとはいっても、政値計算をいいかげんに行ってもよいということではない。計算上の工夫を施すことによりアルゴリズムの性能を高めることができる。この観点から、高速自動微分法を利用した誤差評価の精密化、それの地理的最適化への応用、代数曲線の検出もれのない追跡法、なども研究し、新しいアルゴリズムを設計した。また、その成果を、上の(1)〜(5)のプログラムの中にも取り入れ、アルゴリズムの性能が向上することを確認した。
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