研究課題/領域番号 |
01550338
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
|
研究機関 | 北九州工業高等専門学校 (1990) 九州工業大学 (1989) |
研究代表者 |
古谷 忠義 北九州工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (70039105)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1990年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 邦楽 / 音声処理 / スペクトル解析 / カラ-図示 / XーYトラッカ / 尺八 / 倍音構造 / 楽器音 / 音色の解析 / 信号処理 |
研究概要 |
平和な時が長く続いた日本では、洗練された文化が花開いていたが、西洋化と戦争等の混乱により固有独自性が崩れさろうとしている。そのなかで邦楽も次世代に受け継いでいく努力なしでは、日本人の知らない音楽になっていく危機が迫っている。 そこで本研究は邦楽教育のために、音声信号処理の面から支援しようと試みたものである。パ-ソナル。コンピュ-タを中心に音声処理のソフトを改良し、邦楽器の音色の研究から楽器の習熟度の判定について研究を行った。ここでは邦器の独自の技法をつかまえ、それをスペクトル密度等で表示することによって教育に役立たせようと考えた。 まずA/D変換器にて10μSでサンプルした音をRAM上に連続して取り込み、スペクトル解析できるようにソフトと機器の改良を行った。ミニコンで動く大きなソフトをパ-ソナル・コンピュ-タで行わすことには数々の制約があった。 邦楽器のうち習熟の難しいとされる尺八の音について練達度による違い、電子キ-ボ-ド「邦楽専科」と本物の尺八の音との比較を倍音構造のカラ-図式化によって行った。カラ-化によるスペクトル密度の表示は従来の黒白濃淡の図示より直観的に分かりやすくなったと考えられる。その結果、倍音構造の上で明らかな熟練度の違い、音の違いがみられ、これは人によって音が違うといわれる邦楽器の特徴を良く表している。 一方音声処理の研究では、XーYトラッカ-を用いて口唇の位置を検出し、口形情報併用した単語認識の研究を行った。この研究成果を首ふり3年と呼ばれる尺八の首の振り方に利用しようと考えている。これらふたつの研究は論文に発表を行っている。 最後に電子キ-ボ-ドもそれなりの音を出しているので、尺八リコ-ダ、箏などを併用し、積極的に小中学校から邦楽教育をお願いしたい。
|