研究課題/領域番号 |
01550356
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶抵抗・運動性能・計画
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
中村 一郎 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70127679)
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研究分担者 |
多田納 久義 大阪大学, 工学部, 助手 (00029042)
増山 豊 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (10101362)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 帆走船 / セ-リングヨット / 帆走性能 / 実船試験 / 波浪中性能 / 操縦性能 / VPP / 曳航水槽試験 |
研究概要 |
小型帆走船の実船計測を行うため、航走姿勢と、運動、および風と波浪のデ-タを同時に計測するシステムを開発し、これを全長10.6mの外洋帆走船に適用して種々の風、波のもとで測定を行った。本年度は、昨年度完成したバ-チカルジャイロを含めた各種の測定デ-タ処理システムに、波高計と加速度計を加えてより高度な測定を行った。本年度の補助金が購入したDC/ACインバ-タは、これらの計器の電源用として用いている。 本年度の研究内容は以下のとおりである。 1.能登半島七尾湾北湾において、昨年度にひき続いて定常帆走試験を繰り返し、種々の風、波のもとで風向、風速、艇速、横流れ角、ヒ-ル角、舵角等を測定し、性能推定計算結果と比較した。これによりこれまでの帆走性能推定計算法に含まれていた問題点が明かとなり、より精度の高い性能推定が行えるようになった。 2.波高計を試験海域に設置し、その周囲を機走および帆走で航走することによって、波高と船体運動を同時に測定してこれらの相関を調べた。この結果はストリップ法による数値計算結果と比較され、また4.の模型実験結果とも比較されて、帆走船の波浪中動特性に関する貴重な成果が得られた。 3.各種の操舵試験とタッキング試験を行い、帆走船の操縦性能を調べた。この結果は4.の模型試験結果を用いた数値シミュレ-ションと比較され、帆走船の操縦性能を判断する上で重要な知見が得られた。 4.供試船の1/4.275模型を完成し、大阪大学工学部船舶試験水槽において各種の曳航試験を行った。 以上、本研究によって動的な特性を含めた帆走船の性能推定法はほぼ確立されたものと考えられ、今後より高性能な帆走船の開発や、知能化操船システムの開発に向けて研究をおしすすめていくことが可能となった。
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