研究課題/領域番号 |
01550365
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木構造
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
古田 均 京都大学, 工学部, 助教授 (70109031)
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研究分担者 |
馬野 元秀 大阪大学, 工学部, 助教授 (10131616)
杉浦 邦征 京都大学, 工学部, 助手 (70216307)
杉戸 真太 京都大学, 工学部, 助手 (60115863)
秋山 孝正 京都大学, 工学部, 構師 (70159341)
白土 博通 京都大学, 工学部, 助手 (70150323)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ファジィ集合 / ファジィ制御 / 振動制御 / 構造物 / 地震応答 / アクティブコントロ-ル / ファジィ理論 / 耐震 / 耐風 |
研究概要 |
本研究は、主として地震時の構造物の振動を制御するシステムを、ファジィコントロ-ルの概念を用いて構築することを目標としている。従来の振動制御の大部分は微分方程式を解くことによって行われているが、この方法では時として収束性の悪さを示し、早い変化に対応できない場合がある。これに対し、本研究では、仙台市の地下鉄あるいはクレ-ンやエレベ-タ等の多くの制御問題で成功を収めているファジィコントロ-ルの手法を適用し、より簡単でしかもレスポンスがよく、ロバストネスを持つ振動制御システムを作るための基礎的な研究を行った。数値シミュレ-ションの結果、非常に簡単なファジィ制御ル-ルを用いることにより、地震時の振幅を約半分程度に抑えることが可能となった。特に、1自由度構造系や2自由度構造系等の簡単な構造モデルでは、速度に関するル-ルのみで十分であることが分かった。また、2自由度系モデルの1層と2層を独立と考え、1自由度系モデルのためのファジィ制御ル-ルを別々に適用した結果、かなり良好な制御結果が得られた。ファジィ制御を用いると、多自由度系の振動特性(例えば振動モ-ドなど)を直接考慮しなくても、かなりの制振効果を上げることができる。ファジィ制御ル-ルのメンバシップ関数の設定には、対象モデルの構造特性がかなり影響を及ぼし、最適なメンバ-シップ関数の同定はそれほど容易ではない。さらに、これらの結果は簡単な模型実験によって確かめられた。今後の課題として、本研究で開発したファジィ振動制御法により、従来の最適制御と比較してもかなりよい結がを得られたが、さらに最適制御で用いられている制振に関わる知識をファジィ制御ル-ルの形で取り入れることができるならば、さらに効率的な振動制御システムを開発できると思われる。これと同時に、さらに大規模な実験を行い、実用化に関わる諸問題を行解明することが必要である。
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