研究課題/領域番号 |
01550409
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
服部 昌太郎 中央大学, 理工学部, 教授 (90055070)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 衝撃圧力 / 砕波 / 模型実験 / 流体運動可視化 / 高速デ-タ処理 |
研究概要 |
1. 衝撃性砕波圧は、単発型と減衰振動型に大別される。いずれの場合も、波面衝突時に直立壁面と砕波波面間に封入される空気塊の断熱圧縮過程が、その発生原因であるとするBagnold説の妥当性が再確認された。 2. 本研究で提案された、封入空気塊の断熱圧縮過程を考慮した波圧算定モデルは、測定結果をよく説明しうることが確認された。最大衝撃波圧と波圧の減衰振動数は、封入空気塊形状パラメ-タである、封入空気塊の平均厚と直立壁面との接触長さとの比、すなわち封入空気量、に大きく支配されることが判明した。 本研究の範囲内では、単発型衝撃波圧はこの比が0.2〜0.3、減衰振動型は0.3以上の条件下で発生することが認められた。 3. 最大衝撃砕波圧には入射波波高と同時に直立壁全面水深h_wが関係する。衝撃波圧の有効仮想質量スケ-ルKはK=0.6(h_w+η_c)、また壁体への砕波波面の衝突速度u_bはu_b=1.1・{g(h_w+η_b)^<1/2>の関係が、実験結果と算定モデルとの比較からえられた。 4. 壁面への砕波波面衝突時に、封入空気塊の存在がほとんど認められない場合でも、単発型衝撃圧が発生する。しかし、最大波圧はごく小量の空気塊が存在する場合に較べて極めて小さい。従って、このような波圧は、重複波から砕波波圧への過途的な波圧とみなしうる。 5. 衝撃波圧の減衰振動は、封入空気塊の外部への離脱以前に終息していることが、高速ビデオの撮影面像と波圧測定記録との同時解析から判明した。これにより、封入空気の外部離脱が波圧の減衰振動要因とした、これまでの考えが誤りであることがわかった。波圧の減衰振動機構として、封入空気塊の細分化による気泡の生成とその高速運動によるエネルギ-逸散があげられるが、まだそれを特定するまでには到ってない。
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