研究課題/領域番号 |
01550437
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松島 豊 筑波大学, 構造工学系, 教授 (80134211)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 確率論的手法 / 耐震安全性 / 破壊確率 / 確率分布 / ランダム応答 / 非線形地震応答 / 塑性率 / 累積塑性率 / 地震発生の確率 / 最大値分布 / 再現期待値 / 非線形応答 / 地盤の増幅率 / 地震動 / バイリニア型履歴特性 |
研究概要 |
構造物の耐震安全性を確率論的手法を用いて評価する実用的な手法を提案した。それを次のような内容をもつ最終報告書にとりまとめた。まず、構造物の耐震安全性を評価する全体の流れについて述べた。地震動最大値の確率分布を求め、地震動加速度のパワ-スペクトルを設定してそのレベルを上述の最大値と対応させる。構造物の弾塑性応答の確率特性を別に求めて、構造物が破壊する確立を入力と確率分布を用いて計算する。このような流れの中に含まれる諸項目を具体的に記述した。地震動最大値の確率分布としては極値II型が適当であるが、それを評価するときには距離減衰式の中に含まれる不確定さをとりこむべきであることを述べた。地震動は非定常確率過程だが、それをある等価な定常確率過程に置き換えることが可能である。そうすることにより弾塑性応答を評価するのがはるかに容易となれことを説明した。さらに、復元力特性がバイリニア型かスリップ型である場合について、塑性率と累積塑性率の平均値と標準偏差の近似式を具体的に提示した。その詳細を説明するために、最近作成した3つの関連論文の全文を掲載した。そのとき必要となるピ-クファクタ-の期待値と分散に関しても整理して載せた。最後に構造物の破壊確率の計算例を示した。構造物の耐用年数、復元力特性、強度、限界塑性率が破壊確率にどのような影響を与えるかを考察した。将来の課題としては、入力のスペクトル形状や入出力の確率分布の形状が破壊確率にどのような影響を及ぼすか、また構造物の強度を確率変数とした場合に破壊確率がどのように変わるかを検討することなどがある。
|