研究課題/領域番号 |
01550445
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
黒羽 啓明 熊本大学, 工学部, 教授 (30040372)
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研究分担者 |
越智 健之 熊本大学, 工学部, 助手 (20145288)
牧野 雄二 熊本大学, 工学部, 教授 (70040433)
山成 實 熊本大学, 工学部, 助手 (90166760)
小川 厚治 熊本大学, 工学部, 助教授 (80112390)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 溶接接合部 / 溶接止端部 / 破壊靭性 / きれつ発生限界 / きれつ伝幡 / 延性きれつ / 鋼管継手 / 引張破断 / ぜい性的破壊 / きれつ発生 |
研究概要 |
複雑な形状の接合部が、単調増加あるいは数回の繰り返し荷重を受けたとき、十分な塑性耐力に達しないまま亀裂が発生し、破断に到ることがある。この種の接合部の破壊は、構造物の十分な塑性変形性能を確保するためには最も避けたい。破壊形態であるが、その防止対策は確立されていない。その対策の基礎としては、溶接止端部での延性亀裂からの発生とこれがぜい性破壊に移行するときの限界となる材料特性を明らかにする必要がある。本研究は、T型に板を溶接した接合都のモデルを作成し、引張力と曲げモ-メントを同時に加え、溶接止端部に大きなひずみを与えて、亀裂を発生進展させる方法が溶接端部の靭性値評価に有効であるかを調査するための実験を行った。実験変数は板厚、引張応力と曲げ応力とした。板厚や引張力を増大させると曲げによる破断時の変形角が低減する。このことは溶接止端部が一定のひずみ度に達すると亀裂が発生伝播して破断することを示している。すなわち、亀裂発生限界ひずみを材料定数として特定できることを示している。しかし、亀裂発生時の溶接止端部でのひずみ度を直接測定することは困難であり、本研究で採用したひずみ測定の方法も溶接止端部の近傍のものであり、亀裂発生点上のひずみ度とは言えていない。この実験に加えて、解析(非線形有限要素解析など)により亀裂発生点でのひずみを推定する必要があることも明らかにした。さらに、この試験方法が溶接止端部の靭性値を評価する有効な方法であることを確認した。 複雑な形状をもつ接合部の典型である鋼管K継手においては、局部変形や局部座屈のほかに溶接止端部の亀裂が破壊の要因になる場合がある。本研究では、破壊形態を継手形状と応力状態によって分類し、特に、溶接止端部の亀裂による終局耐力の予測式を導いた。
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