研究課題/領域番号 |
01550446
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
日置 興一郎 大阪市立大学, 工学部, 教授 (30046809)
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研究分担者 |
村上 益美 大阪市立大学, 工学部, 助手 (50117983)
坂 壽二 大阪市立大学, 工学部, 講師 (00047341)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ラチスシェル / ラチスド-ム / 円筒ラチスシェル / 弾性座屈 / 有効強度 / 剛節ラチスシェル |
研究概要 |
ラチスシェルは、大スパン建築物、宇宙構造物等、構造物が巨大化と軽量化に向かう中で需要が増している。しかし、ラチスシェルは、形状支持条件、荷重分布形等の不整に対し、その座屈荷重が極めて敏感に低下し、既存の座屈公式には数倍の開きのあるものがあり、設計上安定解析が重要な問題になっている。ラチスシェルの安定問題には、連続体シェル理論で説明できる全体座屈や局部座屈と、シェルでは見られないトラス的な個材座屈や節点座屈とそれらの複合問題がある。これを、多くの因子を考慮しつつ総合的に把握し、簡明な形の実用解析法にまとめると同時に未解決の問題点を明らかにすることを本研究の目的とした。 まず、一様外圧を受ける円筒形ラチスシェルの単純化モデルとして、各辺が軸方向に弾性支持された正多角形フレ-ムの構面内弾性座屈を、剛部材弾性ヒンジの場合の座屈荷重を簡素な式で表した。その値は同じ有効曲げ剛性をもつ弾性部材フレ-ムの座屈荷重をも広い領域で精度よく近似し、残りの領域では個材座屈あるいはジグザクモ-ドで定まる有効強度で安全側に表せることを示した。さらにこの公式は、外圧を受ける円筒ラチスシェルの座屈荷重についても、フレ-ムの支持ばねの剛性をシェルの形状と剛性から適切に換算することで、近似的に表せることを示し、その座屈性状を簡明に示した。 次にラチスシェルの個材座屈で定まる有効圧縮強度に与える曲率の影響は、交角20°で2〜3%であることを示した。 一方、軸方向外圧を受ける円筒ラチスシェルの節点移動型の座屈性状を、個材が曲がらず弾性ヒンジ接合されたモデルで検討した。 ラチスド-ムについては、半谷裕彦、加藤史郎、山田大彦、各博士の協力を得て、「単層ラチスド-ムの安定解析-その現状と問題点-」として281ペ-ジの冊子にまとめ、日本建築学会から印刷公表した。
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