研究課題/領域番号 |
01550450
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
杉山 英男 東京理科大学, 工学部第2部, 教授 (60012035)
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研究分担者 |
河合 直人 東京理科大学, 工学部第2部, 助手 (70186047)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 在来構法 / 本造住宅 / 耐震性 / 壁率 / 偏心率 / 直下率 / 吹抜け / 床剛性 |
研究概要 |
首都圏に立てられた2階建ての在来構法木造住宅の図面を2つの異なる企業ソ-スから100戸づつ抽出し、各階の各方面の壁率、偏心率、外周壁率並びに2階壁の直下に1階壁の存在する率(壁の直下率)、2階主要柱の直下に1階柱の存在する率(柱の直下率)を計算した。なお壁の倍率は建築基準法施行令の規定値をとる場合と、実状に近い倍率評価をする場合とに分けて計算したが、以下では後者の場合を中心に述べる。 2つのソ-スにつき総合考察すると次のことが言える。1)壁率は法令の規定値を十分満足しており安全で、規定値に対し2階は約3倍、1階は2.5倍(東西方向)〜3倍(南北方向)。1階の東西方向が南北方向より値が小さいのは南面に大きな開口をとる傾向があるため。しかし外周壁率を見ると1、2階共に南北方向の方が大。これは北面に開口が少ないため。2)1、2階共に南北方向の方が偏心率が小さいが、これは上述の傾向から当然予想される所である。一方2階の方が偏心率が小さいが、これは2階に小部屋が多いため。なお1、2階共に偏心率0.15以下の安全な建物は全体の約20%。これは耐震的に好ましくない傾向。3)壁の直下率は外周壁では32〜40%、内部壁では20〜26%で、外周の方が1、2階の壁の重なりが大。4)2階の主要柱(平均20数本)の直下率は約50%で、半分は直下に柱がなく、寒心に堪えない。 次に上述の結果を参考にして2階建て建物につき壁の偏在と2階床の吹抜けを考慮した構造モデルを数種設定し、静的に作用した水平力の耐力壁線への流れを床の剛性が完全剛でないという条件の下に調べた。この際実用的簡便計算法を将来創出する目的で新たに一つの手計算法を考案し、その計算簡略度と解の精度の関係を連立方程式を用いて解いた精解を媒介にして調べた。その結果簡便計算法につきある程度の見通しを得た。
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