研究課題/領域番号 |
01550459
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築設備・環境工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
水野 稔 大阪大学, 工学部, 教授 (30029269)
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研究分担者 |
中村 安弘 大阪大学, 工学部, 助教授 (20029268)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 地中温度 / 地下開発 / 地下鉄熱環境 / 地下水温 / 都市熱汚染 / 地表面熱収支 / 地下鉄の熱環境 |
研究概要 |
1.都市地中温度に関する情報の収集と分析 都市域における地中温度の実態を地下水位観測井における水温実測等より検討し、大阪市域における地中温度が従来言われてきた値より高温であることを明らかとした。 2.都市化要因の大地の吸・放熱特性に及ぼす影響の分析 地下空間における地盤の吸熱効果を表す指標として限界発熱量を提案し、その計算手法を示すと共に、地中温度等の諸因子が限界発熱量におよぼす影響を数値計算により検討した。その結果、ここで求められた限界発熱量は現実的な居室空間の発熱量に比較して小さい値となるが、地下水の流動は限界発熱量を大きく増加させることが示された。また、地表面の不透水化が地下空間の熱環境・熱負荷に多大な影響を与えることをシミュレ-ションにより示した。 3.都市地中温度マップ作成のための諸問題点の検討 数値計算による地中温度の推定より、地表面の不透水化と地下発熱体からの放熱の地中温度への影響が大きいことが推測されたが、地下水流の影響が大きい等の理由から、1.の実測結果との相関は見いだせず、地中温度マップを作成し得るような明確なモデル化には至らなかった。 4.地下空間の熱環境調整における大地の吸・放熱源利用法の考察 都市における代表的な地下空間である地下鉄構内を対象とし、気温・湿度の連続実測より熱環境調整手法(機械換気運転方法)の検討をおこなうと共に、温湿度予測シミュレ-ションプログラムを開発し、その精度の検証をおこなった。その結果、現在の換気運転スケジュ-ルには再検討の余地があること、ホ-ム部についてシミュレ-ション結果が実測結果によく一致していることが示された。また、シミュレ-ション結果により、地下鉄ホ-ム部の最適な熱環境調整手法はその内部発熱量によって異なること、そのしきい値として限界発熱量が有効であるとの結論を得た。
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