研究課題/領域番号 |
01550461
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築設備・環境工学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
赤坂 裕 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20094112)
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研究分担者 |
小原 聡司 都城高専, 建築学科, 助手 (60214219)
黒木 荘一郎 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30094139)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 木造住宅 / 小屋裏換気 / 排熱排湿効果 / 換気量 / kーεモデル / k-εモデル |
研究概要 |
1988年にA住宅(ツ-バイフォ-、屋根は野地が合板8mm,カラ-ベスト葺、2階天井は50mmロックウ-ルで断熱)、1989年にB住宅(木造在来工法、屋根の野地が合板12mm、セメント瓦葺、2階天井は50mmグラスウ-ルで断熱)で、小屋裏換気の夏季排熱・排湿効果に関する実測を行い、以下の結果を得た。 (1)A住宅の小屋裏自然換気時・強制換気時の換気回数は約1.9回、約3.9回、B住宅ではそれぞれ約4.7回、約11.4回。強制換気時の換気回数の相違は使用した強制換気装置の風量の違いによる。 (2)A,Bの住宅で自然換気時の換気回数にかなりの差があるが、その理由として,工法による違い、小屋裏形状による煙突効果の相違、B住宅が壁内通気工法を採用している点、等が考えられる。 (3)A住宅の小屋裏空気温度は自然換気時、強制換気時それぞれ55℃、50℃を越えたが、B住宅ではいずれも40℃以下であった。B住宅の強制換気時の小屋裏空気温度は外気温より3〜5℃高い程度に留まっていた。 (4)自然換気、強制換気時の日中の小屋裏空気温度の差は、A住宅では最大で5〜6℃程度あったが、今回の差は前回ほど明確でなかった。これは、自然換気時の小屋裏換気回数がB住宅では相当大きいことによる。 (5)B住宅で得られた以上の小屋裏空気温度の低下を実現するには、小屋裏換気だけでは実質的に困難である。 (6)自然換気による小屋裏換気回数が5回/h程度あれば、強制換気を付加しても、小屋裏の温度低下は自然換気時に較べそれほど改善されない。 (7)小屋裏の温度低下をB住宅での実測値以上に求めるならば、野地面の十分な断熱が不可欠である。この断熱の程度は温度差ではなく、夏季の屋根面が受ける日射が強いことを十分に考慮して決定すべきである。 (8)小屋裏強制換気による夏季の排湿効果は、晴天日には、前回、今回とも明確に見られが、これが住宅の耐久性能に与える影響は明確ではない。 (9)kーεモデルにより小屋裏空間の二次元等温流れと非等温流れの数値解析を行った。
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