研究課題/領域番号 |
01550462
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築設備・環境工学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
武井 正昭 東京理科大学, 工学部, 教授 (60084357)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 群建築 / 圧迫感 / 形態率 / 総合設計制度 / 大規模建築物 / 許容限界値 / 隙間部分天空率 / 連続建建築物 |
研究概要 |
本研究は、1敷地内に2ないし3棟の大規模な高層の建築物を計画する場合、それらの群建築物が周辺に及ぼす圧迫感を、ある限界内にとどめるための、その配置と大きさの指針を定めようとしたものである。 先ず、実例の予備調査で実験方法の確認を行い、次に群建築の建つ敷地14ケ所を、また、比較のため一棟の建築物の建つ敷地5ケ所を選び、一定の測定範囲内の138ポイントについて形態率の測定と実験用写真撮影を行っている。そして、これらのサンプルを実験室内の全景映態装置によって被験者に観察させてアンケートをとり、それを因子分析、重相関分析、クラスター分析によって考察した。その結果、群建築物の場合も、一棟の場合と同じく、形態率の大きさをもって圧迫感の程度を判定できること、群建築物の広がりが大きいほど圧迫感は小さくなくなることなどの結果が得られている。さらに、圧迫感を与える建築物の大きさについて、建築物が作る日影の影響と比較して判定した。それによると、北緯36゚、冬至での3時間日影の範囲内では圧迫感があるものとして取り上げられるべきであり、総合設計制度適用に際して、日影図を描いて3時間日影となる部分では、圧迫感について形態率によるチェックを行う必要性があること、また、5時間日影の領域の大部分には形態率が大きい部分、すなわち、圧迫感が強い部分を含むので全く好ましくない設計となることなどの結果が求められている。このように本研究は、総合設計制度などによる群建築物の計画が増加する現状にあって、圧迫感が問題視されながらその判断基準がない時機に有用な結果が得られた。
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