研究課題/領域番号 |
01550491
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源開発工学
|
研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
宮腰 宏 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (10006653)
|
研究分担者 |
佐々木 久郎 秋田大学, 鉱山学部, 講師 (60178639)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 石炭灰 / フライアッシュ / 軽量骨材 |
研究概要 |
フライアッシュを含む石炭灰の排出量は、石炭火力発電の設備容量に比例して増大しているが、埋め立て処分等における環境問題およびコスト増が大きな問題となってきている。本研究では、石炭灰とくにフライアッシュの軽量骨材化およびセメントモルタル化による有効利用を目的として、それらの製造条件と物性値に関する基礎的特性を実測した。 まず、フライアッシュの軽量骨材化に関しては、焼成温度、焼成時間、形成圧縮力および結合剤の添加量等がフライアッシュの焼成度に与える影響を収縮率、気孔率および圧裂張り強度から調べた。その結果、焼結が開始される温度は、シリカ、アルミナ以外の酸化鉄などの含有量によって相違し、赤平炭鉱などの酸化鉄の含有量の多い国内炭からのものでは940℃、オ-ストラリア産の比較的酸化鉄の含有量の少ないものでは1100℃であった。また焼結度は、主に(焼結温度-焼結開始温度)×(焼成時間の平方根)に比例することが明らかとなった。従って、焼成炉の温度と焼成時間の組合せ上、最も経済的な製造ラインの設計に必要とされる基礎デ-タが得られたことになる。なお、成形圧縮応力および結合剤の混合量は比較的影響が小さく、形成したものが焼成時に亀裂等を生じない程度であればよい。 次にフライアッシュ・セメントモルタルに関しては、フライアッシュの混合割合を5〜95%まで変化させ、その孔隙構造、気孔率、浸透率および強度などの基礎特性を実験的に調べた。その結果、フライアッシュの含有率が増加するほど強度が減少するものの気孔率の大きい材料となることが明かとなった。また、著者らがフライアッシュを利用した軽量骨材あるいはセメントモルタルの孔隙構造の解明のため開発した非定常ガス拡散を利用した測定法によって、上記フライアッシュ・セメントモルタルのガス拡散係数、有効空隙率、迷宮度などが明かになった。
|